「最近よく聞く『ドウインメイク』って何?」「中国で流行しているメイクを、自社コスメのプロモーションにどう活かせばいいの?」というご相談を、化粧品メーカーやブランドのご担当者様からいただく機会が増えてきました。
ドウインメイクは中国版TikTok抖音(Douyin)から生まれたメイクトレンドで、今では日本の若い世代にも広がりつつあるのが現状。
この記事では、ドウインメイクの基本的な特徴ややり方、似たメイクとの違いを整理したうえで、日本のコスメブランドがこのトレンドを中国SNSマーケティングに活かすためのポイントを解説します。
【この記事でわかること】
・ドウインメイクの意味と、流行している背景
・ドウインメイクの5つの特徴と基本的なやり方
・ワンホンメイク・韓国メイク・日本のナチュラルメイクとの違い
・中国コスメ市場の最新データと日本ブランドの立ち位置
・日本のコスメブランドがドウインメイク人気を中国SNSで活かすポイント
ドウインメイクとは

【参照:中国版TikTok抖音(Douyin)美妆穿搭(美容・ファッション)のコンテンツ】
ドウインメイクとは、中国版TikTok抖音(Douyin)で人気に火がついたメイクスタイルの総称です。
「ドウイン」は、中国版TikTok抖音(Douyin)の中国語読み「Dǒuyīn」をカタカナで表したもの。
陶器のようになめらかな肌、涙袋とラメで強調した大きな目元、ぷっくりとしたツヤのある唇が代表的な特徴で、「お人形のような顔立ち」を目指すメイクといえるでしょう。
中国版TikTok抖音(Douyin)から生まれたメイクトレンド
中国版TikTok抖音(Douyin)では、メイク動画が特に人気の高いジャンルのひとつです。
ビフォーアフターを数十秒で見せるショート動画が次々と投稿され、そこから生まれた「映えるメイク」の型がドウインメイクとして定着していきました。
動画や写真の中で最も魅力的に見えることを前提に組み立てられているため、実物で見るとやや濃く感じられるのも、このメイクならではの特徴といえるでしょう。
日本でもZ世代を中心に「目が大きく見える」と話題です。
ドウインメイクが注目される背景
ドウインメイクがここまで広がった背景には、発信の場である中国版TikTok抖音(Douyin)の影響力の大きさがあります。
中国版TikTok抖音(Douyin)は、ショート動画の視聴からライブ配信、商品の購入までをひとつのアプリで完結できるプラットフォームで、中国の若い世代にとって日常的な情報源といえる存在。
メイク動画を見て気になったアイテムをその場で購入するという行動も一般的になったといえるでしょう。
ドウインメイクの主な特徴

ドウインメイクに共通する特徴を、代表的な5つのポイントに分けて見ていきましょう。
特徴1:毛穴を感じさせない陶器のようなセミマット肌
ベースメイクは、毛穴や色ムラを感じさせない均一な肌づくりが基本です。
ツヤを出しすぎず、かといって粉っぽくもない「セミマット」な質感に仕上げることで、目元のラメやリップのツヤがより引き立ちます。
特徴2:涙袋とラメで強調した目元
ドウインメイクで最も印象的なのは、やはり目元でしょう。
涙袋を影と明るい色で立体的に描き、目頭や上まぶたの中央、涙袋の中央に大粒のラメやグリッターを重ねて、光を集める目元をつくります。
アイシャドウはピンク系やブラウン系に加え、ブルーなど寒色系を使うケースもあり、色使いの自由度が高い点も特徴です。
特徴3:束感まつげとはっきりしたアイライン
まつげは、数本ずつまとめた「束感」のあるつけまつげやマスカラで仕上げ、下まつげも描き足して目の縦幅を強調するのが定番。
アイラインは目尻を少し下げたり延長したりしながら、目の輪郭をしっかり見せるのがポイントです。
特徴4:ぷっくりとしたツヤリップ
リップは、唇の中央に濃い色を置いて外側へぼかすグラデーションや、グロスを重ねたツヤ感のある仕上がりが主流です。
唇の輪郭をやや大きめにとり、ぷっくりとした立体感を出すのがポイント。
特徴5:ふんわり眉と血色感のあるチーク
眉は細く描き込みすぎず、髪色になじむ明るめの色でふんわりと仕上げるのが一般的。
眉の存在感をおさえることで、目元がより際立つ仕組みです。
チークは頬の高い位置から鼻先にかけて広めに入れ、少女のような血色感を演出するのもポイント。
ドウインメイクの基本的なやり方

ここでは、ドウインメイクを取り入れる際の基本的な流れを紹介します。
あくまで一般的な手順のため、顔立ちや好みに合わせて調整してみてください。
ステップ1:ベースメイクで陶器肌をつくる
化粧下地で肌の凹凸や色ムラを整えたあと、ファンデーションを薄く均一に広げます。
パウダーで軽くおさえ、セミマットな質感に仕上げましょう。
ステップ2:アイシャドウと涙袋を仕込む
アイホール全体に淡い色を広めにのせ、目のキワに向かって少しずつ濃い色を重ねていきます。
涙袋は下に薄く影を描き、ふくらみに明るい色をのせると立体的になります。
仕上げに、目頭・上まぶた中央・涙袋中央にラメを置くのがコツ。
ステップ3:まつげとアイラインで目元を仕上げる
ビューラーでまつげをしっかり上げ、束感のあるつけまつげやマスカラで仕上げます。
アイラインは目尻を少し下げ気味に延長すると、やわらかく大きな目元に見せられるでしょう。
ステップ4:チーク・リップ・ハイライトで仕上げる
チークは頬の高い位置から広めにのせ、リップは中央を濃くぼかしてからグロスでツヤを足します。
最後に鼻筋やあご先へハイライトを入れれば完成です。
ドウインメイクと他のメイクとの違い

ドウインメイクは、「ワンホンメイク」や韓国メイクと混同されがちなスタイル。
それぞれの違いを整理しておきましょう。
ワンホンメイクとの違い
ワンホンメイクの「ワンホン(網紅)」は、中国語で「インフルエンサー」を意味する言葉です。
中国のインフルエンサーの間で流行した、目元をはっきりと強調する華やかなメイク全般を指すことが多く、ドウインメイクとも重なる部分が多くあります。
両者の境界が明確に定義されているわけではないものの、ワンホンメイクはキリッとした大人っぽさ、ドウインメイクは涙袋やラメを生かしたかわいらしさ・透明感を重視する傾向があると整理するとわかりやすいでしょう。
韓国メイク・日本のナチュラルメイクとの違い
韓国メイクは、ツヤ肌やじゅわっとした血色感を生かしたナチュラル寄りのスタイルが主流です。
日本のナチュラルメイクは、素肌感や抜け感を重視し、「頑張りすぎない自然さ」を大切にする点が特徴といえます。
これに対してドウインメイクは、動画や写真での映えを前提に、パーツごとの完成度を高めていく「足し算のメイク」といえるでしょう。
4つのメイクの違いを表にまとめると、以下のとおりです。
| 項目 | ドウインメイク | ワンホンメイク | 韓国メイク | 日本のナチュラルメイク |
| 広がり方 | 中国版TikTok抖音(Douyin)の動画 | 中国のインフルエンサー(網紅) | 韓国のアイドル・SNS | 日本の雑誌・SNS |
| 肌 | セミマットな陶器肌 | マット寄りで完成度重視 | ツヤ肌・水光肌 | 素肌感を生かす薄づき |
| 目元 | 涙袋とラメで大きく | 囲み目で力強く | ナチュラルなグラデーション | 抜け感重視で控えめ |
| リップ | グラデーション+ツヤでぷっくり | 輪郭をはっきり | ティントのじゅわっと感 | ナチュラルな血色 |
| 全体の印象 | かわいらしさ・透明感 | 華やか・大人っぽさ | 透明感・ヘルシー | 自然体・清潔感 |
※各メイクの定義は明確に決まっているものではなく、一般的な傾向として整理したものです。

【図:4 種類のメイクを顔アップで比較。左上はドウインメイク、右上はワンホンメイク、左下は韓国メイク、右下は日本のナチュラルメイク。それぞれの印象の違いを確認できます。
※本画像は AI によって作成したオリジナルのイラスト図解です。実際のメイクには個人差があります。】
ドウインメイクから見える中国コスメ市場の今

ドウインメイクのようなトレンドの裏側には、世界有数の規模を持つ中国のコスメ市場があります。
日本のブランドが中国で商品を展開するうえで、押さえておきたいデータを見ていきましょう。
化粧品の小売額は4,653億元規模
中国国家統計局によると、2025年の化粧品類の小売額(一定規模以上の事業者ベース)は4,653億元で、前年比5.1%増となりました。
同じ年の全国のネット小売額は15兆9,722億元にのぼり、消費の多くがオンラインで動いていることがわかります。
出典:中国国家統計局「2025年12月份社会消费品零售总额增长0.9%」
https://www.stats.gov.cn/sj/zxfb/202601/t20260119_1962323.html
国産ブランド(国貨)の存在感が拡大
近年の中国コスメ市場で見逃せないのが、「国貨」と呼ばれる中国国産ブランドの台頭でしょう。
SNSでの発信を得意とする国産ブランドも多く、日本ブランドにとっての競合は広がっている状況です。
日本コスメは「選ばれる理由」を伝える工夫が必要
日本の化粧品業界にとって、中国は主要な輸出先です。
日本化粧品工業会によると、日本の化粧品輸出額は2021年に7,906億円のピークを迎えた後に減少し、2024年に底を打って2025年には再び増加に転じました。
中国向けの輸出額も2025年には2,836億円と増加に転じており、2020年以降は総輸出額のおよそ50%を中国向けが占める構造が続いているのが現状。
出典:日本化粧品工業会「化粧品の輸出入」
https://www.jcia.org/user/statistics/trade
輸出は持ち直しつつあるものの、国産ブランドとの競争は続いており、「日本製だから選ばれる」時代ではなくなりつつあるといえるでしょう。
だからこそ、ドウインメイクのような現地のトレンドを理解し、中国の消費者の言葉と文脈で商品の魅力を伝えることが重要になっています。
日本のコスメブランドがドウインメイク人気を活かすポイント

ここからは、ドウインメイクのトレンドを中国SNSマーケティングに活かすための具体的なポイントを見ていきましょう。
トレンドに合う商品カテゴリーを見極める
ドウインメイクでは、ラメ・グリッター系のアイシャドウ、涙袋ライナー、束感をつくるマスカラ、崩れにくいベースメイクなど、特定のアイテムに需要が集まりやすい傾向があります。
自社の商品ラインナップの中から、トレンドと相性の良いアイテムを選び、アピールポイントを定めることが、最初の一歩となるでしょう。
日本ブランドの強みである「崩れにくさ」「肌へのやさしさ」は、しっかりメイクを長時間楽しみたい層に響くものとなります。
メイク動画で使い方と仕上がりを見せる
中国版TikTok抖音(Douyin)では、商品単体の紹介よりも、メイクの過程と仕上がりを見せる動画のほうが視聴されやすい傾向にあります。
「ドウインメイクの作り方」といったチュートリアル動画の中で自社商品を自然に使用し、ビフォーアフターで効果を伝えるのが効果的でしょう。
字幕やナレーションは現地のトレンドワードに合わせる必要があり、日本の動画を翻訳するだけでは届きにくいのが実情。
下記の記事で詳細を紹介しておりますので、興味のある方はご覧ください。
中国版TikTok抖音(Douyin / ドウイン)とは?ユーザー7億人の中国向けビジネス必須SNSを解説 | 中国SNS動画・越境EC支援のクレソン
中国版TikTok抖音(Douyin)と小紅書(RED)を使い分ける
コスメのプロモーションでは、中国版TikTok抖音(Douyin)と小紅書(RED)の役割を分けて考えることが大切です。
中国版TikTok抖音(Douyin)の強みは、動画による拡散力と、ライブコマースを通じた購入へのつなげやすさであり、トレンドを一気に広げたい場面に向いています。
一方、小紅書(RED)は口コミや使用レビューを検索して購入を検討するユーザーが多く、商品の信頼感を積み上げる場として機能するでしょう。
両者の特徴を表にまとめると、以下のとおりです。
| 項目 | 中国版TikTok抖音(Douyin) | 小紅書(RED) |
| 主な役割 | 認知拡大・話題化 | 比較検討・信頼形成 |
| 得意なコンテンツ | メイク動画、チュートリアル、ライブ配信 | 使用レビュー、ビフォーアフター画像、使い方解説 |
| ユーザーの行動 | おすすめ動画から商品を発見し、その場で購入 | キーワード検索で口コミを調べてから購入 |
| ドウインメイクでの活用例 | メイク過程を見せるショート動画、ライブコマース | アイテム別の使用感レビュー、顔タイプ別の取り入れ方 |
下記の記事で詳細を紹介しておりますので、興味のある方はご覧ください。
小紅書(RED)とは? 中国人女性に人気のSNSについて解説!! | 中国SNS動画・越境EC支援のクレソン
KOL・KOCとの連携で信頼を得る
中国の消費者は、ブランドの公式発信よりも、インフルエンサーや一般ユーザーのリアルな声を参考にする傾向が強いといわれます。
影響力の大きいKOL(Key Opinion Leader)で認知を広げつつ、フォロワー数は少なくても身近なKOC(Key Opinion Consumer)の口コミを増やしていくことで、信頼感のある評判の形成につながるでしょう。
下記の記事で詳細を紹介しておりますので、興味のある方はご覧ください。
中国版TikTok抖音(Douyin)インフルエンサー活用による中国市場進出の成功法則 | 中国SNS動画・越境EC支援のクレソン
ライブコマースで購入までの導線をつくる
中国版TikTok抖音(Douyin)では、ライブ配信の中で実際にメイクをしながら商品を紹介し、そのまま購入してもらう「ライブコマース」が広く定着しています。
発色や質感をその場で確認できるため、コスメとの相性が非常に高い販売手法といえるでしょう。
ドウインメイクの実演とセットにすることで、「このメイクをするならこの商品」という購入理由を明確に示せます。
化粧品規制と表示ルールを事前に確認する
中国で化粧品を販売する際に注意したいのが、販売方法によって必要な手続きが異なる点。
JETROによると、中国で化粧品を販売する方法には一般輸入と越境ECの2つがあり、一般輸入では特殊化粧品は登録、一般化粧品は届出の手続きが必要とされています。
また、ラベルや表示では、医療効果を暗示する表現や誇大な表現などが禁止されているため、SNS上での訴求内容にも十分な注意が必要です。
出典:JETRO「化粧品の現地輸入規則および留意点:中国向け輸出」
https://www.jetro.go.jp/world/qa/P-220301.html
下記の記事で詳細を紹介しておりますので、興味のある方はご覧ください。
中国への輸出規制【2026年最新版】化粧品・食品を中心に日本企業が知っておくべき準備とポイント | 中国SNS動画・越境EC支援のクレソン
中国SNSでのコスメプロモーションはプロに任せるのがおすすめ!

ここまで見てきたように、ドウインメイクのようなトレンドを中国SNSマーケティングに活かすには、現地のトレンド理解、動画制作、プラットフォームごとの運用、インフルエンサーとの連携など、幅広い知見が求められるのが実情です。
そのため、中国SNSや越境ECに精通した専門会社と連携しながら進めることが、成果への近道といえるでしょう。
ドウインメイクを活かしたプロモーションや中国SNSマーケティングならクレソンへ

弊社は現在、中国版TikTok抖音(Douyin)・小紅書(RED)を活用した中国SNSの運用代行や、中国への越境ECの支援などのサービスを展開しております。
アカウントの開設からコンテンツ制作、中国語動画の制作・吹替、インフルエンサーマーケティング、ライブコマースの運用まで、豊富な自社アカウント運用の経験とノウハウをもとに一気通貫でサポートいたします。
中国のトレンドを踏まえたコスメのプロモーションについて、ご興味のある方は、是非、弊社のサービスページをご覧いただくか、お問い合わせください。
ドウインメイクに関するFAQ

中国のメイクトレンドやコスメのプロモーションについて、よくいただくご質問にお答えします。
ドウインメイクはどんな顔立ちの人に似合いますか?
A. 丸顔や目が丸い方、やわらかい印象の方と相性が良いとされていますが、ラメの量やアイラインの角度を調整すれば、幅広い顔立ちに取り入れられます。
日常使いなら、涙袋やリップなど1〜2か所だけ取り入れる「ポイント使い」から始めるのがおすすめ。
中国に現地法人がなくても、中国SNSでコスメのプロモーションはできますか?
A. 越境ECを活用すれば、中国国内に法人を設立しなくても商品を販売でき、中国版TikTok抖音(Douyin)や小紅書(RED)でのプロモーションと組み合わせる企業も増えています。
ただし、アカウント開設や広告出稿の条件はプラットフォームや時期によって変わるため、最新の要件を確認しながら進めることが欠かせません。
中国SNSでのプロモーションは、どれくらいの期間で成果が出ますか?
A. 商材や目的、予算によって異なりますが、アカウント運用による認知形成は中長期的な取り組みになるのが一般的。
まずはテストマーケティングやKOL施策で反応を確かめ、手応えのあった施策に投資を集中させていく進め方が現実的でしょう。
まとめ

この記事では、ドウインメイクの特徴ややり方、似たメイクとの違いと、日本のコスメブランドが中国SNSで活かすポイントを解説しました。
ドウインメイクは、中国版TikTok抖音(Douyin)の動画文化から生まれた、「映え」を前提とするメイクスタイル。
国産ブランドの台頭で競争が激しくなる中、日本ブランドが中国で選ばれるためには、現地のトレンドを理解し、動画や口コミを通じて商品の魅力を伝えていくことが欠かせません。
中国版TikTok抖音(Douyin)と小紅書(RED)の特性を生かし、KOL・KOCやライブコマースと組み合わせた発信を設計することが、成果への第一歩となるでしょう。
最後に

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