はじめに
コロナ規制緩和に円安という状況が重なり、今後訪日外国人観光客は増え続けるとみられています。それと同時に…中国越境EC市場の規模は爆発的に大きくなってきています。
「コロナ後、大々的に中国へマーケティングをかけていきたい」
「コロナ禍の中、中国へ越境ECを展開したのはいいものの、いまいち売り上げが伸びない」
「コロナ前は訪日観光客相手にたくさんの商品を提供できたけど…コロナ後はうまくいくか不安だ」
今回記事はそんな方々に対して、戦略をご提案するものになります。超巨大な中国市場への越境EC展開と訪日観光客(インバウンド)へのアプローチでさらなる需要増大を狙いましょう。
インバウンド需要の規模とは
まず初めに、インバウンド(訪日観光客)がどれほどに購買力を持っているか、そして中国EC市場の規模について触れていきます。
それよりも戦略を先に確認したい方はこちらへどうぞ。
2019年の訪日外国人全体の買い物総額
コロナ前、2019年の訪日外国人全体の買い物の総額は…1兆6690億円でした。
観光庁 2019年の訪日外国人旅行消費額 P5:【図表2訪日外国人旅行消費額の費目別構成比】より
この金額は宿泊費や飲食費、交通費や娯楽などのサービスを除いた上での金額です。ものすごい金額ですね。
そしてその内訳をみてみると
1.中国9365億円
2.台湾1966億円
3.香港1186億円
4.韓国1006億円
となっていて、見ての通り上位はほぼ中華圏が独占しているという状況です。
…ここまで消費が活発な状況を見ると
「既に購買力は頭打ちになっているのでは?」
と考える方もいるかもしれませんが、実は違います。訪日観光客の人数を見てみましょう。
2019年の訪日外国人観光客数
以下の表をご覧ください。
合計3188万人のうち、こちらも上位を中華圏が占めている状況となっています。
ここで注目したいのが、959万人という中国からの観光客数。
日本に来る観光客としては事実最も大きくなっていますが、中国の人口比で見た際には0.7%ほどの中国国民しか日本に来ていないことに気づきます。
まだまだ、観光客数には伸びしろがあるのです。
ポイント
中国は人口比で言えば0.7%しか来日していないのにも関わらず、その数は959万人で圧倒的1位。伸びしろがまだまだあります。
中国のEC市場規模について
次に、中国のEC市場、すなわち「インターネット上で行われる商売の規模」について紹介いたします。
中国のEC市場規模は…2022年時点で313兆円に達すると見られています。
※日本のEC市場規模は楽天やアマゾンなどの巨大企業での取引すべてを合わせても18兆円。
そして、中国の越境EC規模は1兆4000億円です。こちらも巨大な市場になっています。さらに、この市場は拡大していく見込みです。
ライブコマース
最近の中国EC市場を語るのであれば、ライブコマース市場についても触れておかねばなりません。
ここ数年、中国で急速に成長しつつあるライブコマース市場。
なんとその市場規模は220兆円にも上ります。
ライブコマースには、商品について視聴者が感覚的に知りたいと思う事柄、例えば
値段
色の在庫
サイズ在庫
用途
などなどをリアルタイムで見ている人からの質問にライブ配信者が答え、不安を取り除いていくことができるという利点があります。
現在日本ではテレビ広告、インターネットの画像広告、YouTubeなどの動画広告などの一方向性の広告が主流ですが、今後はこのような双方向性の販売サービスが浸透していくかもしれません。
日本国内向けマーケティングをする際にも、ライブコマースのノウハウは生きるので、こちらも戦略の一つとして取り組んでおくべき分野でしょう。
ポイント
中国のEC市場規模は313兆円と超巨大。その市場は拡大しつつあります。また、越境ECやライブコマースなども日本の先を進んでいるため、戦略に取り入れるメリットは大きいといえるでしょう。
成功への戦略提案
上記の中国のEC市場規模や、中華圏のインバウンド市場の伸びしろについて踏まえていただいた上で、どのような戦略をとっていくべきなのかをまとめましたので、ご覧ください。
成功への戦略1:抖音(Douyin)を利用したマーケティング
中国版Tiktok抖音(Douyin)とは、中国国内で月間アクティブユーザー6億人以上、一日の平均使用時間102分という、今中国国内で最も受け入れられているSNSです。
抖音(Douyin)を運営するByteDance社は2021年、ユニコーン企業として世界1位の価値(約1400億米ドル)をつけるほどの会社になりましたが、その理由の一つとして挙げられるのが…同社の技術力です。
ByteDance社が掲げる新たな概念「興味EC(インタレストコマース)」は、ユーザーが知覚できないユーザーの需要を掘り出す力を持っています。
また、抖音(Douyin)には企業がマーケティングにおいて利用するための機能が多数存在していますので、中国本土へマーケティングを行っていく場合には、この抖音(Douyin)を利用しない手はないでしょう。
成功への戦略2:小紅書(RED)を利用したマーケティング
小紅書(RED)は2013年6月に作られたSNSとECとの機能が一体となった、インスタ+amazonのような中国プラットフォームのアプリです。
利用者は都市部の若い女性で美容、ファッションに関する内容が多いので、商品が美容やファッションに関連するものなら、是非とも利用していきたいアプリです。
小紅書(RED)が興味深いのは日本の若者の間でも人気が出てきているところです。
IMPRESS BUSINESS MEDIAより引用:
【Z世代の2023年トレンド予測】韓国ファッション検索アプリ、中国版Instagram「小紅書(RED)」、昭和アイドルなどノミネート
朝日新聞デジタルより引用:
若い世代ほど中国へ親近感 急激な経済成長、「怖い国」から変化
実際RED(小紅書)を見てみるとUIが中国語なのにも関わらず、既に多くの日本人ユーザーがいます。
また、中国の巨大企業であるアリババが「小紅書」そっくりのSNSアプリ「態棒」をリリースするなど、小紅書(RED)には他に真似できない独特な魅力があるようです。
こちらのRED(小紅書)も中国本土へマーケティングを行っていく場合には、ぜひ押さえていきたいですね。
成功への戦略3:購買力や影響力のある訪日インバウンドをプロの力でおもてなし
企業が作った広告ではなく、ユーザーや利用者が生む口コミやレビュー等をUGC(User Generated Contents)と呼びます。このUGCは購買決定の判断に大きくかかわる為、
質の良いUGCをどうやってユーザーに作ってもらうか。
というのは企業にとって非常に重要な問題になっています。良質なUGCを作ってもらうためにとても有用な手段が…
魅力的な商品やサービスを、適切な方法で影響力のあるインバウンド観光客へ提供することです。
弊社クレソン株式会社が擁する一事業である「モテナス日本」は、インバウンド観光客へ体験や商品を適切な方法で提供するノウハウを持っています。
世界最高のホスピタリティを提供することで、最高級のUGCを作ることができるはずです。
成功への戦略4:越境EC×インバウンド 戦略
・抖音(Douyin)を用いたEC市場へのマーケティング
・RED(小紅書)を用いたEC市場へのマーケティング
・インバウンド観光客へのマーケティング
それぞれについて説明させていただいた上で最後にご提案させていただくのが、これらを組み合わせて相乗効果、需要の循環を狙う戦略です。抖音(Douyin)、RED(小紅書)とインバウンド事業のサポートを両輪で提供するという戦略ですね。
具体的な例でご紹介いたします。
従来はEC市場へのマーケティングとインバウンドに対するマーケティングは独立していました。
EC市場へのマーケティング
日本酒を中国で販売したい酒造会社が、越境EC支援会社(弊社等)に依頼
↓
抖音(Douyin)のインフルエンサー等が日本酒を紹介
↓
それを見た中国の人々が日本酒を購入
インバウンドへのマーケティング
観光客(中国の方)が実際に日本酒を作る酒蔵などを見学するツアーを計画
↓
日本酒を販売
それを…
↓
EC市場へのマーケティング×インバウンドへのマーケティング
日本酒を中国で販売したい酒造会社が、越境EC支援会社(弊社等)に依頼
↓
抖音(Douyin)のインフルエンサー等が日本酒を紹介
↓
越境ECにて日本酒を購入
↓
購入に際して商品と関連したお礼動画を添付
↓
併せて、来日した際の特典を付与。
↓
購買意欲や、日本への興味が高まる
↓
来日し、体験を通じて、中国帰国後商品を再購入
↓
口コミでさらに商品の良さが広まる。
↓
口コミを見た中国人の方が、商品を購入or来日
上記のような流れで組み合わせるのです。
こうすることで…商品やサービスを途切れることなく、最大限認知していただくための仕組みを提供することができ、より商品やサービスの売り上げを挙げていくことができるでしょう。
まとめ
この世の中に存在する「素晴らしく品質が高いにも関わらず、売れないサービスや商品」。それらに欠けているものは何でしょうか?
答えは「認知度」です。
どんなに良い商品でも、認知することができなければ買う事さえ出来ません。
世の中に存在している「素晴らしく品質が高いにも関わらず、売れないサービスや商品」は残念ながら認知度を高める取り組みが足りなかったり、間違っているものが多いのです。
国をまたいで中国という文化の違う国へアプローチするのであれば、なおのことコツを押さえることが重要になることでしょう。
「インバウンドとアウトバウンドで世界につながる。」
弊社には中国市場への越境EC展開サポート(アウトバンド)と訪日観光客(インバウンド)へのアプローチ、両方の実績があります。
抖音(Douyin)やRED(小紅書)で適切な情報発信(アウトバウンド)を行い、かつ訪日観光客(インバウンド)の需要を漏らさず満たすことで、あなたのサービス・商品と世界をつなげるそのお手伝いをさせていただければと思います。
進むべき方向に迷った時や、何をすればいいか迷った場合には、是非クレソン株式会社にお声掛けください。
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今後ともクレソン株式会社を何卒よろしくお願い申し上げます。
小紅書(RED)運用代行
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