中国では、抖音(中国版TikTok)を使って広告を行うのが、主要なプロモーションの1つになっています。
TikTok(国際版TikTok)と抖音(中国版TikTok)では、アプリが違えば、視聴者層やマーケティング、運用方法も違ってきます。
もし抖音広告のノウハウや経験がなければ、運用代行会社への委託が、選択肢の1つになるでしょう。
この記事では、抖音広告の運用代行について、メリット・デメリット、おすすめ運用代行業者などを紹介していきます。
抖音広告代行について
抖音広告代行とは
抖音広告代行とは、抖音(中国版TikTok)へ出稿する広告の作成や運用、分析などを、外部の業者へ代行してもらうことを指します。
抖音は、TikTok(国際版TikTok)、YouTubeなどの日本でよく使われているアプリとは異なり、マーケティングが難しいと言われています。
中国語が主要な言語であるのみでなく、視聴者層が違えば、マーケティングや効果的なプロモーションも異なるためです。
自社で抖音広告のノウハウがなければ、多くの時間と労力をかけても、広告効果を得ること難しいでしょう。
そこで、多くの経験とノウハウを持つ抖音広告代行業者へ業務委託することで、抖音ですばやく効果的な広告をすることが可能になるです。
抖音広告代行の主なサービス内容
抖音広告代行サービスと一言でいっても、内容は多岐にわたります。
主なサービス内容は下記の通りです。
- コンセプト設計:一般的なサービスの流れに沿って説明すると、まず、抖音広告代行業者は広告依頼主へ各種ヒアリングを行います。ブランドの特徴や企業理念などを確認して、最終的なゴール及び方向性を共有・整理を行い、市場分析や戦略策定などを踏まえて、抖音アカウントのコンセプト設計を行います。
- アカウント作成:抖音のアカウント作成やアカウント作成に必要な各種申請を行います。日本人を含む外国人は、アカウント作成を行うのは非常に困難ですので、抖音のアカウント作成自体を抖音広告代行業者に依頼するパターンが多いです。
- インフルエンサーの手配:広告効果の高い動画コンテンツを作成するために、インフルエンサーの手配を行います。インフルエンサーによって、影響を与えることができる視聴者層などが変わってくるため、インフルエンサーの選別やマネージメントは非常に重要です。
- 動画作成:実際に動画作成をしていきます。動画作成するうえでは、ブランドイメージに合っている脚本になっているか、視聴者に影響を与える効果的な投稿文になっているかなど、非常に高いセンスやスキルが求められます。
- コメントやいいねの返信業務:動画を投稿した後は、視聴者からのコメントやいいねの返信業務を行います。抖音は動画をただ流すだけでなく、投稿した側と視聴者側の相互のコミュニケーションも大事な運用の1つです。
- 運用結果の報告・分析: 抖音での運用結果について、報告や分析を行います。実際にどれくらいのリーチが取れたのかなどを振り返り、その分析結果を次回のアクションや施策などに役立てます。
- その他のコンサルティング:抖音広告代行業者は、経験やノウハウがありますので、広告効果を上げるための施策や運用に関する様々なコンサルティングを行います。
抖音広告代行の費用相場
抖音広告代行の費用は、サービス内容や依頼主のニーズ、代行業者などによって異なります。
最低の費用相場を伝えると、下記のように整理することができます。
- 初期費用:10万円~
- 月額費用:15万円~
また、インフルエンサー起用などは別途追加費用となるため、あくまで最安値の費用相場として参考にしてくださいね。
中国ローカル代行業者の中では、中国語のみでの対応ですが、月額費用2万円で代行してくれる破格の代行業者もあります。
抖音広告代行のメリット・デメリットについて
抖音広告代行のメリット
抖音広告代行をお願いする際、メリットは主に3つあります。
最適な広告提案や運用サービスを受けることができる
1つ目の最適な広告提案や運用サービスについて、深い知見のある抖音広告代行業者がサポートしてくれれば、自社に合った最適な広告や運用が、短時間で実行できます。
特に、はじめて抖音を運用する場合は、一から抖音の利用ルールやトレンド、形成されている文化などを理解する必要があり、多くの時間がかかるでしょう。
最初からノウハウと経験がある抖音広告代行業者であれば、回り道せずに、手っ取り早く、最適な広告や運用を行うことができます。
社内での運用の手間や人件費を削減できる
2つ目の社内での運用の手間や人件費削減について、外部に委託するため、社内で人材を配置する必要はなく、運用の手間や人件費削減につながります。
自社で対応しようとして、人材育成や新規人材を採用するにしても、それも時間がかかりますし、うまくいくとも限りません。
うまく社内教育をして対応できるようになったとしても、その社員が転職してしまったら、また最初からやり直すことになってしまいます。
そのようなリスクを避けたいのであれば、代行業者に委託するのが賢明です。
抖音に関する最新情報を手軽に入手できる
3つ目の抖音に関する最新情報の入手について、常に多くの案件を扱っている抖音広告代行業者であれば、その業者から、抖音の最新情報をリアルタイムに入手することができます。
抖音のトレンドや運用ルールなどは、常に変化し続けています。
自社だけの抖音アカウントを運用しているだけでは、偏った見方や見落としてしまう情報が出てくるでしょう。
様々な抖音広告サポートを行っている業者との付き合いがあれば、自然と、最新で有益な情報に触れる機会が圧倒的に増えます。
抖音広告代行のデメリット
抖音広告代行をお願いする際のデメリットも、3つ紹介します。
代行費用が発生する
1つ目の代行費用について、多くの場合、自社で人材を採用して対応するよりも、多くの費用が発生します。
抖音広告代行が、プロフェショナルなサービスであるということではありますが、それだけ素早く広告効果のあるプロモーションをしてくれます。
費用対効果については、自社のリソース、計画や予算などあらゆる面を比較検討して、決める必要があります。
抖音運用のノウハウや経験の蓄積が困難になる
2つ目の抖音運用のノウハウや経験の蓄積ができないことについて、全くできないわけではないですが、外部にその運用を委託する分、社内でノウハウや経験は積みにくくなります。
もし社内で抖音運用を日々研究して、チャレンジしていれば、自然とノウハウがたまり、感さえも研ぎ澄まされていくでしょう。
しかしながら、それを外部に委託してしまうと、大部分の経験やノウハウは、外部委託先に蓄積されることになります。
代行業者選択を誤ってしまうリスク
3つ目の代行業者選択を誤ってしまうリスクについて、もし不適切な業者を選択してしまった場合、支払った費用が無駄になるばかりでなく、場合によっては、会社のイメージダウンにつながるリスクもあります。
抖音広告の代行業者は、それぞれ特徴があり、強みや弱みもあります。
特徴を理解せずに委託してしまった場合は、適切な選択とは言えない事態が発生するかもしれません。
また、業者の中には、少しでも実績を増やそうと、経験もないのにかかわらず、無理をして安く請け負う業者さえいます。
そのような業者を選択した結果、投稿した広告動画が、悪い方向へバズって炎上し、会社のイメージダウンにつながることもあるのです。
また、誠実でない代行会社は少なからず存在します。
例えば、インフルエンサーを活用したプロモーションを依頼したが、広告効果が全くなく、報告会も行われなかったなどは定期的に耳にします。
おすすめの抖音広告代行業者
抖音広告の代行業者の見るべきポイント
抖音広告の代行業者を選ぶ際、見るべきポイントを3つご紹介します。
実績内容
まず、実績内容について、代行業者を見る際、過去扱ってきた実績を確認するのが、最も重要です。
抖音広告の代行業者は多種多様であり、実力も異なります。その実力を測る最もわかりやすい指標が実績なのです。
特にサポートした会社名や抖音アカウント名が公開されていれば、かなり実力のある業者と言えます。
なぜなら、実績として公開許可を顧客からもらっているということは、そのサポートした顧客は業者のサービスに大変満足しており、信頼できるという証明でもあるからです。
スピード
次に、スピードについて、代行業者のレスポンスがスピーディーであれば、その代行業者は経験豊富で、何事も素早く対応してくれる可能性が高いです。
スピードが遅い業者の場合、経験が少ない或いは案件管理能力が低い可能性があり、契約してお金を払ったとしても、スムーズなサポートはあまり期待できないでしょう。
料金体系
最後に、料金体系について、その業者が、サポートしてくれる範囲とその料金を、明確に提示してくれるかがポイントです。
誠実に対応してくれる業者ほど、サポートしてくれる範囲とその料金は、常に明瞭です。
ただし、良質な業者の中でも、サポート範囲やその料金体系は、各社業者で異なりますので、比較検討する際は、注意しましょう。
抖音広告運用代行おすすめ業者8選
中国SNS運用代行会社の探し方のポイントを解説してきましたが、ここからは実際におすすめの代行会社を紹介したいと思います。
対応力、実績、日本中国の専門度合いなどから判断して、おすすめの代行会社8社を紹介します。
参考までにご覧ください。
株式会社ENJOY JAPAN
株式会社ENJOY JAPAN | 中国プロモーション・中国マーケティング支援 (enjoy-japan.jp)
実績内容:公表されている実績が複数あり、事例紹介などの情報発信もしっかり行われています。また、小紅書(RED)・微信(Wechat)なども合わせると、大企業を中心に300社以上のアカウント運用支援実績があります。資生堂や帝人グループなどの成功事例があり、経験豊富な中国SNS運用代行会社の一つと言えます。
スピード:対応スピードの評判はいいです。
料金体系:初期費用:10万円~、月額費用:20万円~。
クレソン株式会社
中国SNS動画・越境EC支援のクレソン | 抖音(Douyin)や小紅書(RED)でプロモーション・越境EC支援 (creson.jp)
実績内容:公表されている実績が多数あり、事例紹介などの情報発信もしっかり行われています。抖音の運用について、最新の情報を発信されており、実績としては十分です。また、中国の市場や中国現地にいる人しかわからないトレンドなどを踏まえたうえで、動画制作やデジタルマーケティングを活用し、お客様に最適な提案を行っています。
スピード:対応スピードの評判はいいです。
料金体系:要問合せ。
杭州佳猫科技有限公司(CAT)
品牌策划_品牌设计_网络推广_整合营销传播公司-佳猫科技 (jiamaoseo.com)
実績内容:公表されている実績が多数あり、事例紹介などの情報発信もしっかり行われています。抖音の運用について、最新の情報を発信されており、実績としては十分です。
ただし、日本拠点がなく、日本語対応していません。
スピード:対応スピードの評判はいいです。
料金体系:要問合せ。
株式会社フルスピード
技術系インターネット広告代理店 | 株式会社フルスピード Full Speed Inc.
実績内容:公表されている実績はありませんが、明瞭な価格体系や多くの情報発信を行っています。また、株式会社フルスピード自身が上場会社であることから、信頼性が高く、国内外アカウント300件以上の運用実績があります。
スピード:対応スピードの評判はいいです。
料金体系:初期費用:15万円~、月額費用:15万円~。
クロスボーダーネクスト株式会社
Cross-Border Next(クロスボーダーネクスト)| 次世代越境プラットフォーム (cbn.co.jp)
実績内容:公表されている実績はありませんが、中国マーケティングの仕事は小さなものも含めると400社以上の実績があります。具体的な実績紹介がみつからないのが気になるところではありますが、問い合わせて確認するとよいでしょう。中国向けのマーケティング調査~戦略立案~実務代行まで一気通貫でサポートしています。
スピード:対応スピードの評判は一般。
料金体系:要問合せ。
FJ Solutions 株式会社(Xplorer Holdings株式会社)
WeChat/Weixinプロモーションサービス|公式アカウント開設|JC Connect 株式会社 (jc-connect.co.jp)
実績内容:FJ Solutions 株式会社の主要株主が上場企業であることから、信頼性も高く、日本の多くのブランドの微信(WeChat)、微博(Weibo)や美団点評の運用実績があります。2011年から中国ビジネスを手掛けており、微博(Weibo)と真っ先に独占契約を締結し、公式アカウント発行およびサポートサービス「ChinaGateway」をスタートするなど、まさに中国SNS運用代行会社のパイオニアと言える存在です。
スピード:対応スピードの評判はいいです。
料金体系:要問合せ。
株式会社LIFE PEPPER
(株)LIFE PEPPER|1000社の海外デジタルマーケティング支援
実績内容:公表されている実績はありませんが、1000プロジェクト以上の実績があります。独自の海外マーケティング成功フレームワーク、海外現地目線を戦略・施策作成、数値成果が改善され続けるPDCAサイクル設計、という強みを生かして、中国SNSアカウントの運用サービスを行っています。強みを裏打ちするかのように、メンバーは日本国籍の従業員が30%しかおらず、社内は英語・中国語などの海外言語が共通語です。
信頼できる中国SNS運用代行会社の一つです。
スピード:対応スピードの評判は一般。
料金体系:要問合せ。
株式会社クリップス
実績内容:公表されている実績はありませんが、発信している情報から判断すると、案件数は少なくないと考えられます。
スピード:対応スピードの評判は一般。
料金体系:要問合せ。
抖音広告代行を依頼するときの注意点
抖音広告代行を依頼する際、注意すべき点を3つ紹介します。
1つは契約前には、自社で抖音を使ってどんなことをしたいのか、或いは何を達成したいのかについて、ある程度考えを整理しておくのが大事です。
もちろん、抖音広告代行業者と話しをしながら、自分の考えを整理していくことも可能ですが、事前に整理しておけば、よりスムーズに話を進めることができます。
2つ目は、代行業者と契約する際は、契約書の内容を細かくチェックすることが重要です。
それまで話したサービス内容が契約書に落とし込まれているか、不可抗力の事態が発生した場合の権利と責任が明確化されているかなど、細かく見ていく必要があります。
少しでも不明点があれば、業者に直接連絡して細かく確認することを怠らないようにしましょう。
3つ目は、抖音広告運用を代行し、具体的にどのような効果があったか、引き続き契約した方がいいのかなど、検証を行うことが重要です。
抖音広告運用代行は、あくまで一つの選択肢であり、会社によっては、自社運用の方が適しているケースもあるでしょう。
現在契約している業者が適切でないと判断した場合は、他の代行業者への変更を検討する必要があります。
最後に
以上、抖音(中国版TikTok)広告の運用代行について、メリット・デメリット、おすすめ運用代行業者について解説していきました。
弊社は現在、抖音をはじめとした中国SNSの運用代行や、中国への越境ECの支援などのサービスを展開しております。
ぜひご気軽にご相談ください。