中国のSNS「小紅書(以下RED)」は、月間ユーザーが2億人を超えるほどの大人気なSNSです。今回は、REDについての概要から、ビジネス利用の可能性について解説していきます。
小紅書(RED)とは? ー特徴的な機能
中国版Instagramと呼ばれるSNS ー共通点と違い
日本で有名なSNSといえばTwitterやInstagram、TikTokなどがありますが、REDはしばしば中国版Instagramと表現されます。
確かに似ている部分も多いにありますが、REDにしか備わっていない機能もあります。ここでは簡単にREDの機能を紹介します。
写真や動画の投稿・共有
この機能が中国版Instagramと呼ばれる所以です。画像がタイル状に一覧できる点やタイムラインで検索できる点など、機能だけでなく使用感やデザインもInstagramに似ています。そのため、中国版Instagramと呼ばれることが多いです。
EC機能
EC機能はREDならではの機能と言えるでしょう。Instagramにもネットショップのアカウントは多く存在しますが、Instagram自体にはEC機能はなく、自社のwebサイトや別のECプラットフォームにリンクしています。
しかしREDは独自のEC機能を持っているため、InstagramとAmazonの合体版とも呼ばれており、SNS型ECアプリというカテゴライズをされることも多いです。
小紅書(RED)は、InstagramとAmazonが合わさったようなSNS。写真や動画の投稿を見ながら実際に購入することができる!!
小紅書(RED)の利用目的とユーザー
REDの機能について、日本で利用されているInstagramやAmazonと絡めながら説明してきました。
機能が違うためユーザーや利用方法も特徴的ですので、そちらも解説していきます。
小紅書(RED)は口コミ・レビューアプリ!?
日本ではInstagramは幅広いユーザーが、色々な目的で利用していると思います。
・友人との関わりのため
・個人的な日常をUPするため
・新たな人脈をつくりため
・有名人や興味のある投稿をみるため
・企業がプロモーションをするため
・商品を載せ、ECのように利用する
しかしながら、REDは、商品の口コミやレビューを投稿・閲覧するという、口コミアプリのような使い方が主流です。元々のスタートも化粧品の口コミアプリとしてだったようです。
よりリアルな商品への感想やおすすめが写真や動画を交えて発信されており、多くのユーザーは消費・購買行動のためにREDで情報を集めます。
購買行動として利用されるため、非常にEC機能との親和性との親和性が高く、アプリ内で情報収集から購入まで完結できるのが非常に魅力的です。
小紅書(RED)は中国人の購買行動を支えるアプリ!!
小紅書(RED)のユーザーは8割女性・8割若者
REDの利用目的は口コミアプリ的な側面が非常に強いですが、特に化粧品・美容やファッションなど、女性向けなジャンルの情報が集まっています。
また、消費・購買活動に利用されることが多いため、消費・購買意欲の高い都市部の若年層の利用が多いです。
そのため利用ユーザーは8割女性・8割若者と言われるほど偏りがあり、この点もREDの非常に特徴的な部分です。
Instagramと比較してみると、男女比は女性が55%ほどで僅かに高い程度です。年齢層も若年層が多いものの30代、40代の人の約半数が利用しているというデータもあり、そこまでの偏りは見られません。
小紅書(RED)は日本でも利用されている?
もはや中国人の若者で知らない人はいないとまで言われるREDですが、日本では普及しているのでしょうか?
REDは現在まだ日本には正式に進出していません。ですが現在、日本の若者の間でREDの利用が非常に増えています。
中国が好きだったり興味があるため、中国の情報収集のために利用する人が多いですが、日本や世界のトレンドを得るために利用されることもしばしば。ユーザーに知り合いが少ないため、一目を気にせず投稿できるという点も魅力とされています。
今後も日本での利用者はどんどん増えていくことが予想されます。
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小紅書(RED)とビジネス ーSNSマーケティングの魅力
ここまで、REDについての概要を話してきましたが、ここからは、REDのビジネス利用の可能性について解説していきます。
ECとプロモーションを兼ねたアプリ
REDは、中国にモノを売りたい、越境ECをしたい、と思った際にもはや利用必須ともいえるアプリでしょう。
中国への越境ECの手段として、現地のECサイトに登録する手段が最もメジャーですが、それだけではプロモーションや発信力が足りず、そもそも見向きされません。中国への越境ECが失敗した理由の多くとして、情報発信が少なすぎる、というものが挙げられます。
ECとプロモーションを1つのアプリで完結できるというのは、ユーザーだけでなく、ビジネス視点でも非常に魅力的です。
ジャンルは化粧品やファッション関連が多いものの、近年では幅広いジャンルのものも増えており、旅行関連も非常にボリュームのあるコンテンツのため、日本製品というのは注目を浴びやすいです。
KOLという存在 ーインフルエンサーマーケティング
日本では、YouTubeやSNSで多くのフォロワーを抱えている人をインフルエンサーと呼びますね。インフルエンサーに情報発信を依頼する、すなわちインフルエンサーマーケティングというものも生まれました。
中国では、日本でインフルエンサーに当たる人のことをKOL(Key Opinion Leader)と呼びます。
大まかにはインフルエンサーと同じですが、KOLの方がより専門的だったり、購買行動により強い影響力を持つと言われています。また中国では、企業の発信より、ユーザー、第三者の意見を重視する文化や国民性があるので、非常に強い影響力があるでしょう。
REDにもKOLとして活動している人はたくさんおり、日本企業がKOLと協力してマーケティングするケースも少なくありません。今後の中国でのビジネスにおいて、「KOLマーケティング」は注目を集めています。
中国のトレンドを知る
REDは実際にプロモーションや商品を売ることだけでなく、単に情報収集ツールとしても優れています。
若者のトレンドの移り変わりは早く、その最先端を生み出しているとも言えるアプリですので、ビジネスチャンスを見出すにはぜひチェックしたいアプリの一つです。
最後に
今回は、中国で若者女性を中心に大人気のアプリ、小紅書(RED)について解説しました。
クレソン株式会社は、小紅書(RED)の運用代行に加え、抖音(Douyin / ドウイン)などの中国SNSの運用実績が多数ございます。
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