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【クレソン株式会社】

世界企業トップ500発表 ドウインがアリババを超える【中国ビジネスTOPICS】

12/9、胡潤研究院は『2022胡潤世界トップ500(https://www.hurun.net)』を発表し、時価総額や推定値などの「企業価値」に基づいて、世界規模の企業ランキングを公開した。

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目次

世界トップ500 ーDouyinの順位はいかに

ランキングの傾向

昨年ランクインした企業の価値が一般的に下落した傾向にあり、ランクインのハードルは23%も下がった。このような状況では、同ランキングには企業の安定性が如実に反映されている、と読み取ることができる。

今回は35社の中国企業がトップ500にランクインし、総価値は19兆2000億元(約384兆円)に達した。

注目すべき点として、抖音(Douyin / ドウイン)およびTikTokの運営主体、ByteDance(バイトダンス)の順位が初めてアリババを上回り、中国企業としては第3位になった。

ランキングの判断基準

類似しているランキングとしてアメリカのフォーチューン誌が制作している「Fortune 500」というランキングがある。

フォーチューン誌が売上高・総収入をランキングの判断基準としているのに対し、胡潤研究院の判断基準は「企業価値」である。このランキングにおける「企業価値」とは、主に株価と融資状況から判断されている。

胡潤百富董事長兼首席調査官の胡潤氏は、「価値は会社の現在の業績だけでなく、会社の将来の潜在力も考慮しているため、企業の経済力を測る最良の方法かもしれない。企業の『価値』が300億ドルであれば、投資家は10年以内に300億ドルの利益を実現すると信じている」と述べた。

バイトダンスがアリババの「企業価値」を超えたということは、現在の業績が十分であるということに加え、資本主義における将来性も見込まれている、と言い換えることができるだろう。また昨年との下降幅も他ランクイン企業に比べわずかであり、安定性も評価できる

この評価はこの1年間、バイトダンスが生み出した様々な業績によるものだろう。ここでは4つの視点でバイトダンスの業績を分析していく。

Douyin・バイトダンスの業績分析

①ユーザー

急速に増えるユーザー数

抖音(Douyin / ドウイン)は一世を風靡したショート動画プラットフォームとして現在、中国国内の登録ユーザーは8億人、月間アクティブユーザーは7億人を超える。また国際版DouyinであるTikTokは2022年9月に10億人を突破した。

世界に目を移すと、現在のデイリーアクティブユーザーが10億人を超えるアプリはFacebook、WhatsApp、Instagram、YouTubeの4つ。現在の TikTokはわずか4年で肩を並べるまで成長した。このスピードを考えるとさらなる成長も期待できる。

ユーザーの利用時間

アクティブユーザー数の重要性は言うまでもないが、1ユーザーの利用時間も非常に重要であり、より多くの時間シェアを獲得することは、より多くの収入機会に直結する。

中国国内での1人あたりの利用時間は2時間を超えており、TikTokの月平均利用時間はYouTubeをも超えた

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この利用時間の長さはDouyin及びTikTokが市場に対して持つ大きな強みの一つである。

②商業広告・CM

これまで、広告による売上は、中国の多くのIT企業の売上高の中心だった。しかしこの1年間、インターネット広告の市場は冷え込んでしまった。

「BAT」などの従来のインターネット大手企業は、広告収入が四半期連続で前年比マイナスとなった。

「BAT」とは?

中国のIT業界で影響力の大きい企業の頭文字をつないだ語
B・・・バイドゥ(百度)
A・・・アリババ(阿里巴巴集団)
T・・・テンセント(騰訊)

日本で言うところの「GAFA」に近い言葉。

従来の広告に代わるように登場したのが、ピンドードー(拼多多)のようなeコマース企業、快手(クァイショウ)のようなショート動画プラットフォームだ。

ピンドードー(拼多多)
ソーシャルECという新たなECモデルを掲げ、中国EC市場で急成長している企業

快手(クァイショウ)
Douyinに並び成長を遂げるショート動画アプリ

この1年で広告主の興味は、従来のインターネット広告ではなく、ショート動画やライブコマースなどに傾いていることが明らかとなった。

バイトダンスは非上場企業であるため正確な広告収入は公表されていないが、同業の快手(クァイショウ)の成長を鑑みても、バイトダンスも同様に、またそれ以上に成長していることは明らかだ

国際版であるTikTokも言わずもがな広告市場で人気を集めており、2022年末までには、TikTokの広告収入は120億ドルにも届く見込みだ。これはTwitterとSnapの広告収入の合計に匹敵する。

Snap
アメリカの10代を中心に人気のSNS「Snapchat」運営会社

③Douyinのeコマース

2021年にはDouyinのeコマースの流通取引総額は8000億元(約16兆円)を突破。2022年5月には、昨年の同時期の3.2倍、100億点を超える商品を販売したと報告した。一方、2022年11月には過去1年で240億近くの商品がdouyinのeコマースによって販売されたと発表されている。

データの信頼性はともかく販売量の変化だけみてもバイトダンスのeコマースの成長速度は目を見張るものがある。

TikTokでも同様だ。日本では未だ対応していないものの、アメリカ・イギリスでは相次いでTikTokストア(Douyin小店)をオープンし、効果を上げている。

広告売上とeコマースの売上は相互的な関係があり、Douyinにとっては非常に好循環が生まれていると言える。

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④地域生活サービス

今では各地域の生活分野でのドウインの重要性がますます注目されている。ショート動画とライブコマースの方式は、地方の事業者に新たな顧客をもたらしている。

Douyinによる生活サービスの目標取引額は1年間で500億元であったが、それぞれ9月、10月で80億元、100億元に達しており目標を上回るペースを叩き出している。

Douyin・バイトダンスの展望

Douyinはすでにバイトダンスの中心事業である。

ユーザー、広告、eコマース、地域生活の4つの観点でみると、いかにDouyinが過去1年間で破格の業績を収めているかがわかる。

バイトダンスはその状況から判断し、事業の中心をDouyinにシフトし始めた。それ以来バイトダンス内ではビジョンが明確ではなく、業績が振るわないプロジェクトの撤去を進めている。

そこにはかつて力を入れていたソーシャルビジネスの「パーティ島」「可颂」「識区」も含まれている。「社交夢」も同様に撤退したが、Douyinの「抖音仔仔」「抖音小窩」という形で戻ってきた。
バイトダンスのニュースサイト「今日頭条」にもDouyinから多数記事を提供している。

このことから、バイトダンスの事業の中でDouyinは最も重要であり、また事業の拡大に積極的に挑戦している。

バイトダンスはさらに、社名を「抖音(Douyin / ドウイン)有限公司」に変更しており、ロゴも変更した。ブランディング及び運営会社の認知を図る戦略であるとともに、Douyinに全力を尽くす意思表示ともとれる。

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抖音(Douyin / ドウイン)とTikTokはますます成長を重ねており、今回のランキングにおける「企業価値」の推定値は決してゴールではないだろう。

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