中国では、ショート動画が主要なプロモーションの一つになっています。
なぜ、ショート動画が、流行っており、急激に大きく成長したのでしょうか。
この記事では、ショート動画が流行っている背景とプロモーション効果、成功事例について、中国語ショート動画である重要性も交えながら、紹介してきます。
中国のショート動画
中国のショート動画とは
中国のショート動画とは、数十秒の尺の短い動画を指し、世界で最も早くそして広く普及しました。
ショート動画といえば、中国のByteDance株式会社が運営するショート動画配信アプリ、TikTokが有名です。
2021年8月11日には、TikTokは、長期間ずっとトップだったFacebookを遂に追い抜き「世界で最もダウンロードされたアプリ」になりました。
また、AppAnnie(米国大手調査会社)の調査によれば、 2021年5月の時点で、アメリカとイギリスでは、TikTokの利用時間がYouTube超えたことがわかりました。
本場中国でもショート動画の視聴は、生活習慣の一部となっているほど、浸透しています。
スマートフォンを見ている人のその画面を少しのぞくと、大半の中国人がショート動画を見ています。
中国の大手メディア光明日報などによれば、2021年12月時点で、中国におけるショート動画のユーザーは9億3400万人に達し、この数字はインターネットユーザー全体の90%を占めます。
さらに驚くべきはその視聴時間です。
2020年12月時点の調査では、一人当たりの1日の平均利用時間は125分で、2時間以上視聴されており、年々増加傾向にあります。
また、中国ショート動画のユーザーのうち、半数以上が毎日見ているアクティブユーザーです。
このことから、中国人の生活に広く深く浸透していることがわかります。
中国のショート動画の特徴
中国のショート動画の特徴は、主に4つあります。
- 短時間
- AIによるリコメンド機能
- 縦画面
- 画像と音楽の融合
1つ目の特徴である短時間について、中国のショート動画の時間は、YouTubeなどの従来動画アプリと比べて、非常に短いです。
基本的に、中国のショート動画は1分以内です。
動画アプリユーザーが「短い時間でも気軽に見ることができる」という仕様が、ショート動画が急速に広まった大きな原因でもあります。
また、短時間である点は動画制作側にとっても、素早く多くの動画を投稿できるという点も、ショート動画の普及に大きく貢献しています。
2つ目のAIによるリコメンド機能について、中国ショート動画は各プラットフォームが独自のアルゴリズムで、視聴者の好みに合わせて、ショート動画を勧めてくれます。
視聴者にとっては、見たい動画を吟味して選択するという作業が省略され、短い動画が次々に切れ目なく流れ、自然と見続けることになります。
なぜ、視聴者は、自然と見続けることになるのでしょうか。
中国南京市第一医院心理カウンセリング外来主任の牟暁東氏によれば、「スイカやカボチャなどの種をかじる効果」と通じるものがあると解説されています。
中国では、果実の種を食べる習慣があります。
一つ一つの身が非常に小さく、おいしいため、一粒食べると、2、3粒目と次々と食べてしまうのです。
日本でいえば、かっぱえびせんと同じで、小さくおいしいスナックを一口食べると、食べるのが止まらないのと同じ効果です。
このように、中毒性のあるリコメンド機能が、ショート動画の大きな特徴の一つです。
3つ目の縦画面について、ショート動画は、縦画面の仕様になっています。
その理由は、スマートフォンで視聴することが前提となっているためです。
CNNIC(中国インターネット情報センター)によれば、2022年6月現在、中国のインターネットユーザーの規模は10億5100万人で、インターネット普及率は74.4%に達しました。
そのうち、中国のスマートフォンによるネットユーザーの割合は99.6%で、その規模は10億4700万人です。
ネットユーザーの大部分であるスマートフォンを使用する視聴者向けに、片手で向きを変えずに気軽に見ることができるよう、多くの動画が縦画面になっているのです。
最後に、画像と音楽の融合について、例えば、TikTokでは楽曲と動画が密接に融合していることが、従来の動画アプリとは大きく異なる点です。
実際にTikTokで動画がアップされたのをきっかけに、その音楽の認知が高まり、ヒットにつながるケースも出ています。
2018年10月19日、日本の音楽事業会社であるエイベックスがBytedanceとの提携を発表し、TikTokに約2万5000曲を追加するなど、音楽業界からも注目を受けているくらいです。
中国語動画の重要性
中国にてショート動画で何かを発信したい場合は、中国語動画であることが非常に重要です。
なぜかと言えば、中国では、中国語が共通言語であることから、中国語動画の方が多く再生されやすい傾向があるためです。
実際、人気のあるショート動画は、中国語動画です。
外国語ベースの動画でもヒットしている動画はありますが、その数は圧倒的に少ないです。
中国語動画でなくても、下に表示される中国語字幕や、自動翻訳機能を使えば、中国人視聴者は、その動画内容を理解することはできます。
しかしながら、会話のリズム感や細かいニュアンスなどはどうしても伝わりにくくなるのが現状です。
だからこそ、メッセージ性のある動画で、中国現地の人にも刺さりやすい動画を作ろうとすれば、中国語動画であることが重要なのです。
人気のあるショート動画とプロモーション効果
人気のあるショート動画
実際に中国で人気のあるショート動画は、どのような動画なのでしょうか。
ここで、「関心度」、「シェア」、「もっと増やしてほしい」という、3つの視点で人気のコンテンツテーマを、ランキング形式にて紹介したいと思います。
まず、関心度が高いショート動画について、中国メディアリサーチ会社CSMのレポートによれば(以下、CSMレポートと略)、生活ノウハウ、生活記録(日常生活の記録)、社会記録(ニュース)、自然地理/歴史人文(自然や歴史)、知識科学がTOP 5を占めています。
知識系の実用性があるコンテンツが、視聴者の関心を集め続けています。
トークショーやお笑い系のコンテンツは、過去5年間の調査によれば、視聴者の関心度は低下し続け、いずれもTOP 5に入っておりません。
TOP 6以下のコンテンツのうち、スポーツ、デジタルテクノロジー、財経、軍事、自動車、不動産などのコンテンツへの関心度はここ3年で、上昇を続けています。
コロナ発生の影響で、中国国民が自身の健康、資産管理などの関連内容に対する関心がより多くなったことが背景としてあります。
次に、もっと増やしてほしい動画について、生活ノウハウ、知識科学、自然地理/歴史人文のコンテンツが継続してTOP 3にランクインされています。
4位は、個人秀(個人が芸術面で卓越したことを披露する動画)です。
2022年の調査では、新たに法律関連が、トップ5にはじめてランクインしました。
同時に、増やしてほしいと思われる動画のうち、コンテンツ種類の枠を超えて、人気が高まったのは、一般人による動画です。
事例でいえば、張同学氏が挙げられます。
張同学氏は、中国遼寧省の農業従事者でしたが、2021年10月に抖音にてショート動画をアップしはじめ、2カ月以内に1600万人のファンを増やしました。
その動画の内容は、朝起きて、ご飯を作り、犬に餌をやり、養鶏するなど、自分の生活をドキュメンタリー風にして、田舎の魅力を伝えたものでした。
動画は素人らしい簡単なつくりですが、視聴者の故郷に対する思いに共鳴し、大きくヒットしました。
最後に、シェアしたいと思われている動画について、「斬新かつ面白くて美しい」、「リラックスして楽しめる」「実用的で生活に役立つ」のコンテンツがTOP 3を占めています。
「話題性」が4位、「見解が独特」が5位です。
2021年と比較すると、「見解が独特」なコンテンツに対してシェアしたいと思われる比率が最も大きく伸びました。
マーケティングへの活用‐概要
現在、ショート動画を軸にマーケティングやプロモーションを行うことが、中国では主流になりつつあります。
中国政府による厳しいインターネット規制により、YouTubeやFacebookなどの中国国外企業が提供するインターネットサービスが使えません。
中国にはそれに代わる類似のインターネットサービスがありますが、独自の文化やサービスが展開されています。
そのため、中国のマーケティングは難しいと言われています。
ここではショート動画を使ったプロモーションを視野に入れながら、中国マーケティングをどのように行えばいいかの第一歩として、中国ショート動画視聴者の傾向について、見ていきたいと思います。
中国ショート動画視聴者の傾向を把握するために、下記の3つの視点で見ていきます。
- 中国ショート動画の視聴者の年齢層
- ショート動画プラットフォームでの購入傾向
- 中国ショート動画の発展トレンド
マーケティングへの活用‐中国ショート動画の視聴者の年齢層
まず、CSMレポートによれば、2022年上半期における、中国ショート動画視聴者の年齢構成の特徴は、大きく2つあります。
1つは、ショート動画視聴者とインターネットユーザーの構成がほぼ同じであることです。2つ目は、40歳以下のユーザーで半分以上占めていることです。
直近の動きをまとめると、さらに3つの特徴があります。
まず、ショート動画視聴者の年齢構造は安定しており、年代別の割合は2021年からほぼ変わっていません。
2つ目として、60歳以上の視聴者比率について、60歳以上のインターネットユーザーと実際人口の比率で、大きな差異が生じていることです。
2022年上半期における、60歳以上のショート動画視聴者の割合は11.7%、インターネットユーザー構成では12.0%で非常に近いです。しかしながら、実際の中国全国の高齢者人口の割合である18.9%を大きく下回っています。
3つ目の特徴は、若年層の比率の成長がストップしたことです。
20歳未満の視聴者の比率の成長率は、頭打ちになっています。また、20~39歳の視聴者の規模自体は成長を維持しているものの、構成比率で見ると2018年比では15%も下落しています。
異なる年齢層は、異なる生活様式や思考を持っています。
参考までに、中国の各年齢層でどのような生活を送っており、どのよう傾向があるのか見ていきましょう。
20 ~ 29歳は、学生から社会人になり、家計面と仕事への不安感が出始める年齢です。そのため、買い物をする際は、価格に対して非常に敏感になるという傾向があります。
30~39歳は、仕事や社会人生活に徐々に慣れる一方で、新しいことや物への探求心がさらに高まり、より充実した生活を求めるようになります。
40~59歳は、経済の安定期に入り、生活の質が徐々に高くなり、私生活を重視するようになります。また、友達やペットを大事にする傾向があります。
60歳以上は、仕事を退職する年齢になりますが、依然として新しい世界に対するチャレンジ精神を持ち続けています。また、健康的な生活を愛し、国産の物を好み、商品を購入するときには徹底的に比較して物を購入するという傾向があります。
マーケティングへの活用‐ショート動画プラットフォームでの購入傾向
中国ショート動画プラットフォームで、中国消費者はどのような購入傾向があるのでしょうか。
2022年にショート動画視聴者を対象に調査した結果がありますので、そのCSMレポートを参考に、最近の購入者の傾向を、以下の順番で、見ていきたいと思います。
- 購入単価
- ショート動画プラットフォームで実際に購入されていた商品/サービス
- 視聴者のプロモーションに対する反応
まず、購入単価とその構成比率についてまとめると、下記の図の通りです。
調査によれば、過去半年間、ショート動画視聴者が抖音などのショート動画プラットフォームで、買い物をする平均単価は、101-200元(2,000~4,000円相当)の区間に最も集中しており、その構成比率23.7%でした。
平均単価51-300元(1,000~6,000円相当)の間のユーザーで大半(64.2%)を占めています。特に、平均単価が501元(10,000円相当)以上の区間の割合は上昇が顕著で、昨年比で12ポイント上昇しています。
このことから、ショート動画視聴者の商品単価は、年々高額化している傾向にあることがわかっています。
次に、過去半年間で、ショート動画視聴者が、ショート動画プラットフォームで実際に購入した商品/サービスを見ていきます。
1位が日用雑貨、2位が食品飲料、3位がレジャー娯楽、4位がスポーツフィットネス、5位がアパレルに関するものでした。
特に、日用雑貨の購入は、2021年比で伸びが最も大きく、15ポイント近く増加しています。食品飲料は12ポイント近く急速に伸び、レジャー娯楽を上回り、2位となりました。
6位以下でも、旅行、図書、チケット、教育、医療などのあらゆる商品について、ショート動画プラットフォームでの購入比率(ショート動画プラットフォームでの購入額/全チャネルによる購入額)は、年々上昇していることがわかっています。
背景としては、コロナ規制による自宅隔離期間中に、抖音などのショート動画プラットフォームの利用が活発になったことが挙げられます。
最も有名な事例としては、劉畊宏氏の動画が挙げられます。
彼は抖音にて、音楽合わせて体操する動画を流し、抖音のファン数が330万から4500万に急増しました。
このことに伴い、実際に、抖音でのヨガマット販売は1カ月で48%増加しました。
最後に、ショート動画視聴者のプロモーションに対する反応について、紹介します。
中国のショート動画視聴者は、テレビやロング動画含む各種広告の中で、ショート動画広告に対して最も肯定的な態度を示しており、ショート動画上で流れるプロモーションへの抵抗が少ないことがわかっています。
プロモーションの中で紹介されている内容の信頼性の面では、テレビに劣りますが、ショート動画でのプロモーションが、直接購入につながったと認識している視聴者が約20%もいます。
ちなみに、過去半年で、ショート動画視聴者に最も注目されていたプロモーション動画のコンテンツカテゴリーを紹介すると、1位は日用雑貨、2位はレジャー、3位は旅行関係でした。
4位以下では、2021年と比較して、スポーツ・健康関連、教育、図書、演劇、インターネット関連、メディカル関連のプロモーションへの注目度が上がったことがわかっています。
マーケティングへの活用‐ショート動画の今後のトレンド
中国ショート動画における今後のトレンドについて、全部で8つありますので、ひとつひとつ紹介していきます。
1つめは、視聴者の増加率は徐々に減少し、業界の競争が激化していくことです。さらに、視聴者構造は、実際の人口動態に伴った動きになり、その人口構造変化は新たな市場を生み出し、業界の発展チャンスもなっていきます。
2つめは、ショート動画によって、つながりがより強化され、深い交流が生まれていくことです。背景としては、ショート動画のプラットフォームが、相互間のさらなる交流を促しており、インタラクティブに活動する社会を形成しようとしているためです。そこで形成された文化や経済圏は、デジタル化された生活により、深く組み込まれていくと考えられています。
3つめのトレンドは、視聴者のショート動画への要求や期待は大きくなり続け、またあらゆる方面で変化し続けることです。同時に、その要求や期待は、動画作成側への動画コンテンツの継続的なアップグレードをより推進させ、独自性、芸術性、面白さの面などで、ショート動画業界の発展につながっていきます。
4つめは、生活上のノウハウ系の動画などが、視聴者の日常に更に入り込んでいくことです。実際に、すでに、ショート動画の視聴が生活習慣の一部になっており、かつそのコンテンツで紹介されたノウハウを活かしている人がいます。今後は、その影響力がさらに大きくなっています。
5つめは、ショート動画及びその周辺の業界や組織などの共存共栄関係が、さらに強化されていくことです。実際、ショート動画は、動画作成業界、広告業界、音楽業界など様々組織や人を巻き込み、共存共栄関係を築きながら発展しています。今後は、動画クリエーターが発端となって、より多くの業界なども結びつき、その結果として、技術革新が生まれ、経済発展を促していくことが確実視されています。
6つめは、テレビなどの主要メディアが、ショート動画にさらに注力していくことで、ショート動画がより発展していくことです。特に、スマートフォン向けの視聴者への強化を行うことによって、既存のメディアとショート動画という新メディアの共存が生み出されていくことが考えられています。
7つめは、産業の一気通貫化の促進です。現時点では、視聴者の商品・サービス消費需要が、ショート動画における商品販売につながっています。今後は、ショート動画と産業の一気通貫化が深く結びつくことにより、仲介業者の省略化などがさらに進み、経済発展につながっていきます。
8つめは, VRなどの仮想現実関連の技術が実用化されることにより、ショート動画でも新たな発展空間が生み出されていくことです。また、ブロックチェーン技術を使った各種権利の保護も期待でき、ショート動画に関する法規制整備にも役立つと考えられています。
プロモーション効果
ショート動画を活用することによって、実際にどのようなプロモーション効果が期待できるのでしょうか。
ここで、ショート動画視聴者のインターネットでの商品購入に至った要因を分析していくことで、どのようなプロモーション効果が期待できるのかを見ていきます。
ショート動画視聴者のうち、購入に至った要因として、ショート動画が理由であった割合は、2022年では43.7%でした。2021年と比較すると、その割合は10%上昇しています。
ちなみに、ショート動画視聴者がインターネットで商品を購入する際、関心を引き購入に至った理由のトップ3は、以下の通りでした。
1位 ショート動画の中で、商品が出てきたとき(43.7%※)
2位 箱を開けて、中身を流す動画が流れたとき(42.2%※)
3位 有名人による商品のライブ中継が行われたとき(40.5%※)
※購入に至った理由として挙げた人数/ショート動画視聴者数
「ショート動画の中で、商品を登場させる」形式のプロモーションは、それまで首位を独占していた「箱を開けて、中身を流す動画」を超え、最もプロモーション効果が高いことがわかりました。
ショート動画のコンテンツは非常に豊富なため、幅広い層の感情やニーズとつながりやすく、プロモーション効果が高いことが背景としてあります。
「箱を開けて、中身を流す動画」形式は、首位ではなくなったものの、依然として、プロモーション効果はあり、販促として非常に有効です。
「有名人による商品のライブ中継」形式は、3位ではありますが、昨年と比べると、プロモーション効果が急速に大きくなっており、注目されている方法です。
成功事例の紹介
ハルピンビール
ここまで全部読み進んでくれた方は、中国ショート動画視聴者の考え方や傾向などが、徐々につかめてきたと思います。
実際にプロモーション効果を発揮して、大きく成功した事例を知りたくなったのではないでしょうか。
ここで、日本では紹介されていない、抖音を使って中国で成功した3つの代表事例を説明していきます。
一つ目は、ハルピンビールです。
ハルピンビールは1900年にロシア人が中国に設立した黒龍江省ハルピン市にある、中国最古のビール会社です。
ハルピンビールは、2022年サッカーワールドカップのイベントに関する動画を、いち早く抖音にたくさん流しました。
さらには、ハルピンビールの中国名である「哈啤(hapiと読む)」がhappyの語呂に似ていることを利用し、“看世界杯,一起嗨【哈】皮【啤】”(日本語訳:ワールドカップを見て、一緒にhappyになろう)をテーマにして、サッカーワールドカップとハルピンビールをうまく連想させる空気を作り出していきました。
それに加えて、ブラジルのサッカー代表であるネイマール選手などを広告塔として起用し、ワールドカップ専用グッツなどでさらに盛り上げていきます。
結果として、抖音で27万人を超える参加者を集めることに成功し、再生回数13億を超え、「いいね」は5000万を超えました。
ハルピンビールのこの事例は、サッカーワールドカップというビッグイベントと抖音プラットフォームを利用して、ブランドの育成に成功した代表的な事例です。
海底捞
2つ目は、海底捞(かいていろう)です。
海底捞は、中国でNo1の火鍋チェーン店です。
海底捞の成功事例の秘訣は、抖音を通して顧客の「参加感」を作り出したことです。
海底捞は、たった3元で、トマト牛丼が食べられるという隠れメニューの食べ方を抖音で流しました。
この動画は、中国の若い人を中心に、瞬く間に広まり、海底捞への関心を高めるという、非常に大きなプロモーション効果を発揮しました。
顧客が自ら積極的に抖音で攻略法を学んでから、お店に訪れるサイクルを作るという、顧客参加型のプロモーションは、顧客の自主性を作り出すという面で、これまでのプロモーション効果とは一線を画しています。
実際、このプロモーション効果は非常に絶大なもので、coco(中国大手のロイヤリティ店)などの他の飲食店でも採用されるようになりました。
中国マーケティング界においては、この手法は、プロモーション効果の高い代表的な一手となっています。
Answer Tea(答案奶茶)
3つ目は、Answer Teaという、中国のロイヤルミルクティーチェーン店の事例です。
Answer Teaの独創的なところは、占いの要素を取り入れたところです。
実際にどのように占ってくれるかというと、Answer Teaでロイヤルミルクティーを購入したら、カップを開ける前に、今自分が抱えている問題を5回唱えます。
その後、カップを開けると、そのカップにその問題に対する答えが書いているという占いです。
このユニークな一連の作業の動画が、抖音でアップされ、わずか3日間で30 万を超えるファンができ、若い人を中心に広がっていき、お店の認知度が一気に広がりました。
最後に
以上、中国語ショート動画を活用したプロモーション効果と成功事例について、解説していきました。
弊社は現在Douyinをはじめとした中国SNSの運用代行や、中国への越境ECの支援などのサービスを展開しております。
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