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抖音电商(抖音電商)とは? 中国版TikTok抖音(Douyin)のECが注目を集める理由とその特徴

抖音电商(抖音電商)は、今まさに、中国で最も注目を集めているECのひとつです。

中国人と接する機会がなければ、気が付きにくいかもしれませんが、抖音电商(抖音電商)は、中国人の購買行動を大きく変えるほどの影響力があります。

中国市場を狙いたいと考えている方にとっても、抖音电商(抖音電商)が、なぜ多くの中国人に影響を与え、注目されているのかを知っておくことは、非常に有用だと思います。

この記事では、抖音电商(抖音電商)とは何か、注目を集めている理由やその特徴、日本企業の活用事例まで、紹介していきます。

目次

抖音电商(抖音電商)とは?

中国版TikTok抖音(Douyin)のEC

抖音电商(抖音電商)とは、中国版TikTok抖音(Douyin)のECを指します。

抖音电商(抖音電商)は、2019年末からオープンしています。

中国版TikTok抖音(Douyin)には、中国のショート動画アプリにおいては最も人気がありますが、抖音电商(抖音電商)は当初、開店条件も厳しかったことから、それほど人気がありませんでした。

ところが、オープン後、約一年の時間をかけて、中国版TikTok抖音(Douyin)は、「ショッピングカート」、「POI(Point of Information)」、「抖音支付(Douyin Pay)」等のECに関する機能を拡充していきました。

同時に、開店条件の緩和やインフルエンサーの加入により、知名度を徐々に上げ、今や、中国版TikTok抖音(Douyin)ユーザーならだれでも知っているほどのECに成長しました。

2020年10月には、抖音电商(抖音電商)と外部ECとのリンクを禁止し、中国版TikTok抖音(Douyin)における、完全に独立したECとして、運営されます。

中国における抖音电商(抖音電商)の立ち位置

中国のEC市場は、グローバル全体のEC市場の半分を超える市場規模があり、また、その金額は年々増加しています。

そんな大きな中国EC市場で、抖音电商(抖音電商)は、独特な立ち位置にあります。

まず、中国には、3大ECプラットフォームがあり、各プラットフォームの特徴は、下記の通りです。

  • 天猫(Tmall):中国市場におけるシェア率は約58%で、No1。淘宝(タオバオ)から誕生したECモールで、タオバオと天猫(Tmall)との違いは、天猫(Tmall)では「正規ブランド」だけが販売できることです。淘宝(タオバオ)は個人でも出店できますが、天猫(Tmall)では条件を満たした企業のみが出店でき信頼性が高いです。中国の最大手アリババグループにより運営されています。
  • 京东(Jingdong):中国市場におけるシェア率ランキング第2位。強みはPC機器関連の商品豊富さと整備された物流インフラ。京东(Jingdong)は、もともとPC機器関連専門ECとしてスタートしており、天猫(Tmall)に比べて、PC機器関連商品が豊富。午前11時までに注文された商品をその日中に配送することを保証するサービスがあるほど、大規模な物流インフラを保有しています。劉強東氏が設立した中国EC。
  • 拼多多(Pinduoduo):中国市場におけるシェア率は、京东(Jingdong)とは僅差で、ランキング第3位。低価格で共同購入ができるECサイトで、中国版グルーポンとも言われています。ユーザー層は、中国の三・四級都市や中所得者が多いのも特徴。元Google のエンジニアである黄峥氏が、2015年9月に上海で立ち上げました。

※シェア割合は、星图データ(中国市場会社)による2022年「独身の日」キャンペーンにおける売上額(総額11,154億元)をもとに計算。

実は、抖音电商(抖音電商)は、中国ECの中で上位であることは間違いありませんが、上位三社と比較すると、足元にも及ばない状況です。

一方、中国EC市場のうち、ライブコマース売上額で見ていくと、状況は一変します。

星图データ(中国市場会社のデータ)によると、2022年1-9月のライブコマース売上額の上位3社のシェア率(上位3社で100%としたシェア率)は、抖音电商(抖音電商)が40.5%、快手直播(Kuaishouライブ)が32%、淘宝直播(タオバオライブ)が27.5%でした。

つまり、抖音电商(抖音電商)は、中国EC市場においてはそれほど大きなプレイヤーではないものの、中国のライブコマースの分野で見れば、圧倒的に大部分のシェアを占めているという、特殊な立ち位置にあるのです。

また、中国ライブコマースの売上額は、中国EC売上額の十数%ではありますが、その成長率と中国EC売上額に占める割合は年々大きくなっており、抖音电商(抖音電商)の立ち位置も優位になっていくと考えられています。

抖音电商(抖音電商)の今後

中国ライブコマースに強みを持つ、抖音电商(抖音電商)は、今後どうなっていくのでしょうか。

人、物、プラットフォームの面で、それぞれ見ていきたいと思います。

まず、人の面から見てくと、中国版TikTok抖音(Douyin)が流行ったのも、抖音电商(抖音電商)が後発でありながら一定の地位を築くことができたのも、インフルエンサーやKOL(キーオピニオンリーダー)によるところが、非常に大きいです。

抖音电商(抖音電商)は、他のECプラットフォームとは異なり、インフルエンサーなどの人が中心となって、成長してきたのです。

今後、人気のインフルエンサーなどをどのように巻き込んでいくか、そして、次世代の人気インフルエンサーをどのように育てていくかが、発展のキーであると言われています。

次に、物について、抖音电商(抖音電商)では、品ぞろえの悪さ、返品率の高さ、そして客単価の低さが課題として挙げられます。

抖音电商(抖音電商)の品ぞろえは、当初、非常に評判が悪い状態でしたが、最近では、有名ブランドの出店などにより、かなり改善されました。

しかしながら、天猫(Tmall)が100とすれば、抖音电商(抖音電商)は40と言われるほど、未だ改善余地は残されています。

返品率の高さと客単価の低さについては、ライブコマースによる販売をメインとしており、ライブ時の衝動買いや特別セールで買う顧客が多いため、やむを得ない部分でもあります。

抖音电商(抖音電商)は、既にこれらに対する施策を打っており、一部改善されてはいますが、今後より大きく改善するために、どのように対応していくかが、成長のカギになるでしょう。

3つ目のプラットフォームについて、現在、抖音电商(抖音電商)は、他のECプラットフォームにはない特徴を見出しつつあります。

天猫(Tmall)は豊富な品ぞろえ、京东(Jingdong)はPC機器関連商品とスピード配達、拼多多(Pinduoduo)は安さ、といった特徴がそれぞれありますが、これまで抖音电商(抖音電商)には、これといった特徴がありませんでした。

ところが、最近では、中国版TikTok抖音(Douyin)は、兴趣电商(インタレストコマース)というニューコンセプトを打ち出し、さらに、2022年5月には、全域兴趣电商(全域インタレストコマース)にバージョンアップしたと発表しました。

詳細は後述しますが、兴趣电商(インタレストコマース)とは、ユーザーの興味に基づき、中国版TikTok抖音(Douyin)が、特定の動画やライブを各ユーザーへリコメンドすることによって、潜在的なニーズを引き出して、ECでの売買を活発化させていくことを意味します。

このように、抖音电商(抖音電商)は、人、物、プラットフォームの各方面での改善や工夫を行っており、今後も大きく発展することが期待されています。

抖音电商(抖音電商)が注目を集める理由とその特徴

抖音电商(抖音電商)が注目を集める理由-ユーザー数

抖音电商(抖音電商)が注目を集める大きな理由は、何といっても、その潜在的なユーザー数の多さです。

中国版TikTok抖音(Douyin)は、7億人を超えるユーザー数がおり、その全員が抖音电商(抖音電商)の潜在的なユーザーになります。

ユーザー数の多さに加え、平均利用時間も長いことも特徴的です。

平均で一日当たり2-3時間、視聴されているという調査結果もあります。

また、中国版TikTok抖音(Douyin)は、年齢層も幅広いのが特徴で、日本でのグローバル版TikTokとは異なり、中国では子どもから大人まで全世代で視聴されています。

このように、中国版TikTok抖音(Douyin)は、大部分の中国全土の消費者へアプローチできていることが、抖音电商(抖音電商)が注目を集める理由であり、大きな特徴のひとつです。

中国版TikTok抖音(Douyin)の特徴や成長は、下記の記事を参考にして下さい。

抖音(Douyin / ドウイン)とは?ユーザー7億人の中国向けビジネス必須SNSを解説 – CRESON Media | 中国SNS動画・越境EC支援のクレソン

抖音电商(抖音電商)が注目を集める理由-兴趣电商(インタレストコマース)

抖音电商(抖音電商)が注目を集める理由として、欠かせないのが、兴趣电商(インタレストコマース)という、独自の新しいコンセプトです。

これまでのECモデルの購入プロセスは、ユーザー側でのニーズの明確化→ECプラットフォームで検索→購入、が基本でした。

一方、兴趣电商(インタレストコマース)では、ユーザーは、何気なく中国版TikTok抖音(Douyin)のショート動画を視聴し、動画の中で使用されている商品が欲しいという思いが湧いてきて、その商品を購入してしまうという、プロセスです。

さらに、兴趣电商(インタレストコマース)は、全域兴趣电商(全域インタレストコマース)へ、既にバージョンアップされています。

全域兴趣电商(全域インタレストコマース)は、ショートムービー・ライブコマース・モール・検索画面、すべての領域で兴趣电商(インタレストコマース)への入り口をユーザーへ提供し、消費者ニーズを満たしていくコンセプトを指します。

【抖音电商(抖音電商)の説明資料より抜粋】

抖音电商(抖音電商)が注目を集める理由-抖音(Douyin)経済圏

抖音(Douyin)経済圏が、拡大を続け、さらに機能が拡充されて行っていることも、抖音电商(抖音電商)が注目を集める理由です。

抖音电商(抖音電商)の累計販売商品件数は、既に239億を超え、ライブコマース日平均視聴回数は32億回を超えています。

抖音(Douyin)経済圏と言ってもいいほど、中国経済に影響を与える規模に成長しています。

また、「ショッピングカート」、「抖音支付(Douyin Pay)」など、抖音电商(抖音電商)で買い物を行う上で、便利な機能を拡充してきています。

その他、中国版TikTok抖音(Douyin)での広告の受発注について、個別で契約することを禁止し、中国版TikTok抖音(Douyin)システム内のマッチングサイトで行うことを定めるなど、中国版TikTok抖音(Douyin)に関わるビジネスをすべて管理・最適化していこうとしています。

兴趣电商(インタレストコマース)の効果も発揮し、2022年6月の抖音电商(抖音電商)状の店舗閲覧数は、前年同月比で3.79倍に増え、売上総額は前年同月比で6倍になっています。

兴趣电商(インタレストコマース)では、インフルエンサーやライブコマースによるキャンペーンを実施しなくても、ユーザーが自発的に商品を購入するという特徴があります。

このまま兴趣电商(インタレストコマース)を中心として、抖音(Douyin)経済圏が大きくなれば、安売りをしなくても済むため、前述した客単価の低さという問題も解決されると考えられています。

日本企業の抖音电商(抖音電商)の活用事例

日本企業でも越境ECなら抖音电商(抖音電商)を活用できる

抖音电商(抖音電商)では、越境ECに対応しており、中国に拠点がない日本企業でも、抖音电商(抖音電商)を活用できます。

現在、抖音电商(抖音電商)には、中国保税倉庫もありますので、天猫(Tmall)などと同じように、中国保税倉庫に商品を保管し、中国消費者へ販売も可能です。

日本企業の抖音电商(抖音電商)の活用事例としては、資生堂が挙げられます。

資生堂は自社中国版TikTok抖音(Douyin)アカウントから、動画を投稿し、1個あたりの100万回以上再生され、売上15万元(300万円相当)以上/1日を達成しています。

抖音电商(抖音電商)のライブコマース

抖音电商(抖音電商)で販売を始めるのであれば、ライブコマースもぜひ使っていきたい機能です。

自社でライブをできる人材がおらず、リソース上問題がある場合は、インフルエンサー等へ直接委託する方法や、中国版TikTok抖音(Douyin)の運用代行会社へ委託する方法もあります。

日本企業の抖音电商(抖音電商)のライブコマースの活用事例としては、finoが挙げられます。

Finoは自社の中国版TikTok抖音(Douyin)アカウント上で、KOL(キーオピニオンリーダー)を招待し、彼らにライブを行わせました。

その結果、ライブによって、Finoブランドの新規ユーザーが6000人増え、一回の配信だけで、売上額も大きく伸びました。

中国版TikTok抖音(Douyin)の運用代行会社へ委託については、興味のある方は、下記の記事をご覧ください。

【2023年最新】抖音(中国版TikTok)広告の運用代行おすすめ業者8選!依頼するメリットやデメリットも解説 – CRESON Media | 中国SNS動画・越境EC支援のクレソン

最後に

以上、抖音电商(抖音電商)とは何か、注目を集めている理由やその特徴、日本企業の活用事例まで、解説しました。

弊社は現在、中国版TikTok抖音(Douyin)・小紅書(RED)を活用した中国SNSの運用代行や、中国への越境ECの支援などのサービスを展開しております。

ぜひご気軽にご相談ください。

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