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ライブコマース先進国中国に攻め込むには?ライブ配信の成長の背景と特徴を紹介

ライブコマース先進国中国に攻め込むには?成長の背景と特徴を紹介

近年、コロナ禍における巣ごもり需要の後押しもあり、ライブ配信サービスが急激に発展しました。日本でも多くのインフルエンサーや企業がInstagramライブやYoutubeライブなどのライブ配信サービスを活用するようになってきています。しかし、日本のライブ配信サービスはまだまだ芽生えの段階。隣国中国では、各種ライブ配信サービスが乱立し、特にライブ配信を利用したライブコマースによる取引額は驚くほどの勢いで伸びています。

本記事では、中国ライブ配信サービス、そしてその中でも中国進出を目指す企業にとって特に注目すべきライブコマースについてその特徴と代表的なプラットフォームを紹介いたします。

目次

世界から注目される中国の配信サービス

世界から注目される中国の配信サービス

ライブ配信とは?

ライブ配信とは、リアルタイムに撮影した映像を視聴者に届けることを指し、近年ではスマホアプリからボタン一つで誰でも配信をすることができるようになり、急激に利用者が増加しています。

中国におけるライブ配信の種類

特殊なネット事情により、独自のSNSサービス等が発展している中国においても、ライブ配信サービスはこの数年で急速に成長し、様々な分野においてライブ配信が利用されています。

CNNICによるレポートによると、2022年6月時点で約7.16億人がライブ配信を利用しており、2021年12月時より1290万人増加し、ネットユーザー全体の68.1%を占めます。

参考:第50次中国互联网络发展状况统计调查 (CNNIC)

ライブコマース

ライブ配信を利用して商品を紹介し、ECサイトでの購入へ誘導します。Douyin(抖音)やRED(小红书)などの既存SNSがECに参入したサービスと、ECサイトがライブ配信に進出したサービスがあります。

エンタメ

雑談を始め、ダンスやトークショーなどをライバーが披露するタイプの配信です。ライブ配信者にとっては投げ銭や視聴者からのプレゼントが主な収益源となります。

ゲーム・スポーツ

日本でもYoutubeなどにおけるゲーム解説・実況の動画やライブ配信アカウントは少なくありませんが、中国でもゲームやスポーツ競技に関するライブ配信で専用の配信プラットフォームが複数存在しています。

リクルート

意外な分野で結果を出しているのが、ライブ配信によるリクルート。リアルタイムで候補者の疑問に答えることができ、すぐに面接を行うことも可能なため、活用を始める企業が増えています。

この通り、幅広い分野でライブ配信が活用されていますが、この記事ではライブコマースに焦点を当てて紹介をしていきます。

登場から約6年で2兆元越え規模までの急成長を遂げた中国のライブコマース市場

iResearchの資料を元にCRESONにて作成

iResearchの統計及び推測データによると、2016年にライブ配信機能をもつプラットフォームが登場し始めてから、2021年までの約6年間でライブコマースの市場規模は2.27兆元規模に達しており、今年2023年には5兆元超規模までに成長するとされています。

参考:2020年中国直播电商生态研究报告
参考:中国直播电商行业报告

中国でライブコマースが急成長した背景

中国でライブコマースが急成長した背景

インターネット及びSNSの高い浸透率

21世紀に突入して以降、中国ではインターネット利用率が急速に増えており、2022年6月時点でネットユーザーは10.51億人、インターネット普及率は74.4%に達しています。ネットワークインフラやネット速度の整備も進んでおり、農村部からでも様々な情報に気軽にアクセスできる環境が整ってきています。

国土の広さ故にECサイトでの購入が主流

中国の国土は非常に広く、都市部でも農村部でも気軽に購入して家まで届けてくれるネットショッピングが主流となっています。2022年にネットショッピングを利用したユーザーの規模は8.4億人で、実にネットユーザーの8割にも達します。

商品やブランドに対する信頼度の低さ

中国では偽物や劣悪品が出回ることが多く、消費者の商品やブランドに対する信頼度が圧倒的に低いです。人気商品が出るとすぐにコピー商品が大量に出回ってしまい、ECサイトで調べると同じような商品がずらりと並びます。こうした中から本物や品質の高いものを見つけ出すのには大変な労力を必要とするため、多くの消費者はネットの口コミやインフルエンサーや芸能人の勧めるものを参考にする傾向にあります。

MCNの登場

日本でもYoutuberのマネジメントを行うUUUMなどのMCNが存在しますが、中国のMCNの数とサポート業務の幅広さは日本のMCNの比ではありません。2021年に中国のMCN機構数は3万を超え、2023年には4.7万に達すると見られています。

MCNは新人KOLの育成やマネジメント、コンテンツ作成のサポート、IP商品の開発など幅広いビジネス展開をサポートし、ライブコマースのエコシステムにおいても重要な役割を担っています。

参考:2020年中国直播电商生态研究报告

ライブ配信サービスの特徴

ライブ配信サービスの特徴

双方向コミュニケーション

ライブコマースでは、視聴者はコメントを通して配信者とリアルタイムでコミュニケーションをすることが可能です。使用方法や成分・材料等に対する疑問等をリアルタイムで配信者に質問し、疑問を完全に解消してから安心して購入できます。

写真やテキストより圧倒的な情報量をもつ動画による訴求

一般的なECサイトでは用意された写真の角度から平面的にしか商品を確認できません。しかし、ライブコマースでは動画という写真やテキストの説明よりも圧倒的な情報量をもつ手段で訴求するため、消費者にとって説得力が圧倒的に高くなります。更に、リアルタイムで視聴者からのリクエストに合わせて写真に写っていない箇所などまでうつすことが可能です。

短期間で爆発的な売上を上げるインフルエンサーたち

ライブコマースで欠かせないのがKOLと呼ばれるインフルエンサーの存在です。自身のフォロワーやファンのため、KOLは丁寧に商品を分析し、実際に使用してから紹介を行います。ブランドや商品に対する信用の低い中国のユーザーにとっては、信用するインフルエンサーや芸能人の勧める商品は一般的なECサイトの商品より安心して購入することができるのです。一般的には分野ごとに人気のKOLが存在し、その商品分野においては強い信頼をもたれています。例えば15分で15000本の口紅を売りさばき、口紅王子と名高い中国No.1のライバーであるAustin。彼はかつて化粧品ブランドのビューティーアドバイザーであり、化粧品に対して専門的な知識と実際の使用シーンに対する理解力、そして高い説明能力を活かして活躍しています。

中国で人気のライブ配信プラットフォーム

中国で人気のライブ配信プラットフォーム

ECサイト型

従来のECサイトの基礎にライブ配信機能を追加したプラットフォーム。主に出店店舗がライブ配信を行うことが多い。最も早くライブ配信に参入し現在もトップシェアを誇るTaobao Live(淘宝直播)、シェア2位のJingDong Live(京东直播)などが代表的。

ショート動画メディア型

ショート動画を基本とするソーシャルメディアが新たにECに参入し、ライブ配信中に直接商品を購入できるようにした形式。ソーシャルメディアをベースとしているので、KOLによる配信が基本的。2020年から独自のECサイトの提供を始めたDouyin Live(抖音直播)、女性比率が高く購入転換率が高いとされるRED(小红书)、独自システムは持たずに幅広いECサイトと連携しているKuaishou Live(快手直播)、2022年にGMV前年比8倍の成長を遂げたWechat Channels(微信视频号)など。

日本企業が中国ライブ配信サービスに参入するには?

商品の魅力やストーリーを理解し適切に伝えることのできるKOLを選択する

ライブコマースにおいて、非常に重要となってくるのが配信をおこなうKOLの選択です。特に日本企業から中国に向けてPRしようとすると、言語と文化のハードルが高く立ちはだかります。フォロワー数や売上で単純に選ぶのではなく、商品とマッチした分野のKOLを選択し、商品の魅力や背後にあるストーリーをしっかり理解してもらった上で、中国の消費者にとってより魅力的に感じる紹介をしてもらいましょう。

中国ならではの規制問題対策と国民感情への気づかい

ライブ配信の発展初期、中国政府は発展を後押しするような政策や規則を推進してきました。しかし昨年6月、中国国家ラジオテレビ総局は非常に厳しい規範を発布し、今後ライブ配信業界の規制強化の方向に向かっているとみられます。禁止された内容に関する表現は配信の中断の可能性もあり、多くの配信者が配信スタイルの調整を強いられています。前述の中国人気No.1ライバーのAustinも昨年突如ライブ配信を強制中断されてしまったまま唐突に活動を休止し、消失したと噂が飛び交いました。約3ヶ月後に復活した際も旧来の大袈裟な投げ売りスタイルから理性的な消費を呼びかけるスタイルへの転換を余儀なくされました。中国のこうした規範は変化が激しいため、定期的に確認して厳格に従う必要があります。

更に、中国では日本との歴史的な確執の問題により日本に対する感情が逆撫でされてしまうため、SNS投稿やライブ配信を控えるべき日があります。こうした国民感情にも気づかってブランドイメージを下げてしまう逆効果な結果にならないよう気をつけましょう。

参考:网络主播行为规范 – 国家广播电视总局
参考:李佳琦“消失”三月,归来仍是顶流?

まとめ

本記事では、中国のライブ動画配信サービスに関して紹介し、その中でも特にライブコマースに焦点を当てて急成長の背景や特徴、代表的なプラットフォームを紹介しました。

ライバーの軽やかなトークや鮮やかなプレゼンテーションによるエンタメ性の高さで楽しく安心して買い物体験が可能なライブコマース。これからも右肩上がりに成長が続いていくのは必至といえるでしょう。

しかし、ただでさえ大変な海外に向けたマーケティングの中でも、特に独自のネット文化が形成されている中国での展開は自社だけでは非常に困難です。

弊社では、中国現地スタッフを含めた精鋭チームが、市場分析・ブランディング戦略の立案をはじめ、商品の特徴やPRの目的に合わせたプラットフォームの選択、運用の代行・情報の拡散、配信のサポート等を一気通貫にワンストップで対応させていただきます。

多大な労力をかける前に、一度弊社に相談してみませんか?親身にヒアリングし、オーダーメイドでプランを立てさせていただきます。

ぜひ、お気軽にお問い合わせください。

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