今や、中国版TikTok抖音(Douyin)を使って、集客や中国マーケティングを行うのが当たり前になりました。
ところが、いざ動画を投稿しても、なかなかヒットせず、伸び悩む方が多いのも事実です。
中国版TikTok抖音(Douyin)で、効果的に集客を行い成功している方と、そうでない方の差は一体何なのでしょうか。
この記事では、中国版TikTok抖音(Douyin)の伸ばし方、動画投稿時に必ず使ってほしいテクニック、そして伸びないよくある原因まで紹介していきます。
中国版TikTok抖音(Douyin)の伸ばし方！
おすすめ動画に選ばれるのがコツ
中国版TikTok抖音(Douyin)の伸ばし方で最も重要なことは、おすすめ動画に選ばれることです。
おすすめ動画に選ばれなければ、投稿しても、その動画は伸びません。
この理由は、中国版TikTok抖音(Douyin)のレコメンド機能が関係しています。
レコメンド機能とは、中国版TikTok抖音(Douyin)側の分析結果に基づき、視聴者が興味ありと判断された動画が、自動的におすすめされる機能です。
中国版TikTok抖音(Douyin)のユーザーは、アプリ内で検索するスタイルではなく、このレコメンド機能で、自動的に流されるおすすめ動画を視聴します。
そのため、中国版TikTok抖音(Douyin)でヒットさせたいのであれば、おすすめ動画に選ばれることが大切なのです。
中国版TikTok抖音(Douyin)のアルゴリズムを理解しよう
おすすめ動画に選ばれるのが大事なことはわかりましたが、具体的に、どんな動画が選ばれるのでしょうか？
おすすめ動画に選ばれる基準を紹介する前に、中国版TikTok抖音(Douyin)のアルゴリズムを紹介したいと思います。
全体的なアルゴリズムを理解した上で、おすすめ動画に選ばれる基準を知った方が、実際にマーケティングや動画を作成するときなどに、中国版TikTok抖音(Douyin)をよりうまく活用できるためです。
中国版TikTok抖音(Douyin)のアルゴリズムは、動画投稿後、一定量のユーザーに視聴された動画に対して、評価を行い、おすすめ動画として扱うかどうかを判定します。
具体的には、中国版TikTok抖音(Douyin)で動画投稿をすると、自動的に数百（200-500と言われているが、公式なデータはない）のユーザーへおすすめ動画として表示されます。
動画投稿後に、視聴完了率、いいねの獲得数、コメント数などを基準として評価を行います。
評価の結果、人気のある動画と判定されれば、さらに多くのユーザーへ（数千といわれているが公式データはない）おすすめ動画として表示される仕組みです。
より多くのユーザーによって視聴された後、中国版TikTok抖音(Douyin)システム内で、いいねの獲得数など基に、再度評価を行います。
仮に、ここでも人気のある動画と判定されれば、さらに多くのユーザーへおすすめ動画として表示され、視聴されるようになります。
このように、一定数のユーザーへおすすめ動画として自動的に表示→動画の評価→人気動画と判定されればより多くのユーザーへ自動的におすすめ動画として表示→動画の再評価→..とループ状に続いていきます。
人気動画と判定されず、このループから外れた場合は、おすすめ動画として表示されなくなりますので、視聴数の増加スピードは落ちていきます。
中国版TikTok抖音(Douyin)システムは、公式にルール化されているわけではありませんが、動画投稿の実例などを分析すると、大きくはずれていないと考えられます。
おすすめ動画に選ばれる基準
中国版TikTok抖音(Douyin)では、動画投稿後に、一定の基準で評価と判定を行っていることがわかりました。
それでは、その一定の基準とは、具体的にどのようなものなのでしょうか。
直近では、下記が評価基準と言われています。
- 視聴完了率
- いいねの数
- コメント数
- 転送数
- お気に入りの数
- 視聴者参加型のキャンペーンの盛り上がり具合
1つ目の、視聴完了率について、最後まで再生した視聴者の割合を指します。
仮に、最後まで視聴している人が多い動画であれば、それだけ興味を持たれた評価の高い動画と判断されるのです。
一般的に、7～15秒の動画の視聴完了率が、高い傾向がありますので、動画の長さを意識すると良いでしょう。
2つ目の、いいねの数について、「赞（日本語：いいね）」ボタンを押してくれた視聴数を指します。
いいねは、視聴者の共感を得ることや面白いと思われることで、増えていくものですので、感覚的にも非常にわかりやすい評価のひとつです。
3つ目の、コメント数について、動画下のコメント欄で、コメントされた数を指します。
多くコメントされている動画は、それだけ、話題性がある動画と判定され、おすすめ動画としての評価が高くなります。
4つ目の、転送数について、視聴者によりその動画が転送された数を指します。
転送数は、その動画の拡散力を示すわかりやすいバロメーターです。
5つ目の、お気に入りの数について、視聴者に「关注（日本語：お気に入り）」された数を指します。
お気に入りは、また視聴したいと思われたときなどに、行われますので、いいねと同様に、わかりやすい評価基準のひとつです。
6つ目の、視聴者参加型のキャンペーンの盛り上がり具合について、中国版TikTok抖音(Douyin)では、あるキーワードやハッシュタグを軸に、視聴者がそのキーワードに便乗して、動画投稿するというキャンペーン機能があります。
そのキャンペーンの参加者が多く、コメントやいいねの数などが多ければ、その動画も話題性のある魅力的な動画と判定されます。
中国における効果的な集客方法とマーケティング戦略
事前のしっかりとしたマーケティング
中国版TikTok抖音(Douyin)を使って、効果的な集客を行いたいのであれば、事前のしっかりとしたマーケティングが最も大事です。
中国版TikTok抖音(Douyin)での集客に成功している企業は、すべて事前のマーケティングをしっかり行っています。
典型的な例は、伊利（Yili）という、中国ローカルの乳製品会社です。
伊利（Yili）は、自社の顧客層や狙いたい顧客層を明確にした上で、中国版TikTok抖音(Douyin)のユーザー層や傾向分析などを行い、中国版TikTok抖音(Douyin)を活用しているのです。
【抖音电商、巨量算数等から抜粋】
動画を投稿すれば、簡単に集客できるものではありません。
しっかりとしたマーケティング戦略を立てて、中国版TikTok抖音(Douyin)のアルゴリズムや集客できる仕組みなどを理解することが先決です。
中国マーケティング戦略や成功事例の詳細については、下記の記事で紹介していますので、興味ある方はご覧ください。
中国版TikTok抖音(Douyin)ライブコマースを活用した中国マーケティング戦略と成功事例 | CRESON Media | 中国SNS動画・越境EC支援のクレソン
伸びる動画の作り方
事前のマーケティングで方向性やターゲット層が決まりましたら、いよいよ中国版TikTok抖音(Douyin)を使って、中国視聴者へアプローチしていきます。
中国版TikTok抖音(Douyin)では、動画コンテンツが最も重要と言われています。
そのため、伸びる動画コンテンツを作ることが、中国における効果的な集客につながります。
具体的に、伸びる動画を作るポイントは、下記の通りです。
- 発信するテーマを明確にする
- トレンドを意識する
- 量より質を重視
- 動画投稿の時間帯を意識
- 最初の数秒に力を入れる
1つ目の発信するテーマを明確化することについて、事前のマーケティングで、自分の強みや特徴を理解できていると思いますので、その強みなどを活かしたテーマを設定していきます。
もし中国版TikTok抖音(Douyin)を使って日が浅く、伸ばし方がわからない場合や具体的なテーマができていなければ、試しに、仮のテーマで動画を投稿してもいいと思います。
発信するテーマは1つが理想ですが、後から動画の修正や削除もできますので、試行錯誤しながら、テーマを探っていくのも一つの方法でしょう。
2つ目のトレンドを意識することについて、動画の伸ばし方で重要なことは、トレンドに乗ることです。
中国版TikTok抖音(Douyin)では、バズっているテーマや話題があり、それに関連している動画の再生数は、大きく伸びる傾向があります。
お笑い系やノウハウ系など、恒常的に流行っているテーマは、競合も多く、なかなか大変ですが、バズり始めそうなテーマやバズって間もないテーマであれば、トレンドに乗れる可能性は高まります。
3つ目の量より質を重視することについて、中国版TikTok抖音(Douyin)では、投稿動画の量を上げたからといって、動画が伸びる仕組みにはなっていません。
基本的には、動画一つ一つのコンテンツが評価されますので、質を重視することが、伸ばし方のコツです。
また、中国版TikTok抖音(Douyin)は、自動的に表示されるおすすめ動画を視聴するのが基本スタイルですが、気に入った動画があれば、その動画投稿者の別動画も一緒に見られる傾向がありますので、コンテンツの統一性も大事になります。
4つ目の動画投稿の時間帯について、どの時間帯に投稿するかを検討することも大事です。
中国版TikTok抖音(Douyin)の視聴者が増えるゴールデンタイムは、よく「四点两天（日本語訳：四つの時間帯と二日）」と言われます。
四つの時間帯とは、午前7～9時（出勤時）、正午12-13時（お昼休み）、午後16-18時（退勤時）、午後21-22時（食後～寝る前）を指します。
二日は、土曜日と日曜日を指し、どの時間帯に投稿しても良いとされています。
テーマやファンの生活スタイルによっても、適した時間帯は大きく異なるため、自分が狙いたいターゲット層がどのような生活を送っているのか想像しながら、投稿時間を決めるのが伸ばし方のコツです。
5つ目の最初の数秒に力を入れることについて、中国版TikTok抖音(Douyin)では、視聴者は最初の1－3秒で、継続して視聴するかどうかを判断していると言われます。
最初の数秒が勝負の為、動画作成時には最初の数秒に力を入れることが、非常に大事です。
中国版TikTok抖音(Douyin)の動画投稿時のテクニック
中国版TikTok抖音(Douyin)の動画投稿時に必ず使ってほしいテクニック
中国版TikTok抖音(Douyin)の伸ばし方における、マーケティング戦略や集客効果を高めるための動画作成の方法を紹介してきました。
ここでは、実際の動画投稿時に、必ず使ってほしいテクニックを紹介します。
しっかりとしたマーケティング戦略に基づいて、動画作成を行い、さらにこれから紹介するテクニックを駆使すれば、伸びる可能性は格段に上がります。
細かいテクニックを挙げると、きりがないため、重要なテクニックのみ紹介します。
- 人気の楽曲を選択する
- ハッシュタグを使う
- 「＠」機能を使う
- 字幕を入れる
- 表紙をインパクトのあるものにする
まず、人気の楽曲を選択するだけで、その動画伸びることもありますので、可能限り、人気の楽曲を選択しましょう。
音源からの検索流入を狙えるだけでなく、楽曲が好みというだけで、最後まで見る視聴者もいるため、このテクニックは侮れません。
2つ目の、ハッシュタグを使うことも重要です。
トレンドのハッシュタグを入れれば、関連動画として再生数が伸びることや検索時に表示される機会が増えるためです。
3つ目の伸ばし方の重要なテクニックとして、中国版TikTok抖音(Douyin)には、「＠」機能を挙げることができます。
これは、視聴してほしい友達やインフルエンサー等を「＠」の後に入れると、その方へ通知が行くという、非常に使える機能です。
例えば、珍しい焼き肉屋の動画を投稿して、グルメ関連のインフルエンサー宛てに、「＠」機能を使って、そのインフルエンサーに視聴してもらい、何らかの反応があれば、そこからその動画が伸びることが期待できるのです。
4つ目として、字幕を入れることも重要です。
中国には地元の中国語しか聞き取れず、中国の標準語が上手に聞き取れないユーザーも一定数いるため、中国で動画を投稿するなら、字幕を入れることは必須と言えるでしょう。
最後に、インパクトのある表紙にすることも欠かせません。
おすすめ動画として表示される場合は、すぐに動画再生されるため、大きな影響はありませんが、検索されることや閲覧履歴から再度視聴される場合は、表紙が見られるため、わかりやすいインパクトのある表紙にしましょう。
伸びないよくある原因
しっかりとしたマーケティング戦略を立てて、動画投稿の伸ばし方のコツを駆使しても、なかなか伸びないことがあります。
その伸びないよくある原因のひとつは、まず、動画コンテンツが規制に該当するケースです。
国家政府や軍、ポルノ関連の内容等、一定のテーマや内容は禁止されています。
明らかな規制対象の動画コンテンツは、動画を投稿しても、公開承認がされませんが、健全なアカウントではないと判断された場合は、規制対象ではない動画でもおすすめ動画に選ばれないことがありますので、注意しましょう。
中国版TikTok抖音(Douyin)に関する規定は、下記リンクから読むことができますので、一読することをお勧めします。
次に、伸びないよくある原因は、広告や他媒体の誘導が多いことです。
中国版TikTok抖音(Douyin)は、動画やECだけなく、広告マッチング等もすべて、中国版TikTok抖音(Douyin)経済圏で完結させていく、という意向があります。
そのため、他の媒体や広告が多い動画は、おすすめ動画に選ばれにくいのです。
ユーザーからも、広告ばかりの動画は、嫌われる傾向があります。
自社商品の広告をするにしても、これまでの動画コンテンツの方向性も意識しながら、可能な限り自然な流れで行うのが良いでしょう。
最後に、伸びないよくある原因は、システム不具合です。
まれに、中国版TikTok抖音(Douyin)のルール通り、動画を投稿して、承認されたのにかかわらず、視聴数が全く伸びないことがあります。
数日経っても視聴数が異常に伸びない場合は、システム不具合が起きている可能性があります。
中国版TikTok抖音(Douyin)の問い合わせ窓口へ連絡してみるか、或いは再度動画を投稿してみるなどするとよいでしょう。
最後に
以上、中国版TikTok抖音(Douyin)の伸ばし方、動画投稿時に必ず使ってほしいテクニック、そして伸びないよくある原因まで、解説しました。
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